悲しき探偵物語(第1話)

 私の友達で『探偵』になった子がいる。その子、この前までCープ神戸に勤めてたんやけど、事故って怪我して内勤にされたからやめたみたい。

 で、じゃあ、なんで『探偵』になったかっていうと、「募集してたから」やって。なんかすごいよなぁ。探偵って募集されるんや!驚き。

 まあ、誰でもなれるわけじゃないらしい。なんかテストがあったって言ってた。運動能力のテストとかではなかったみたい。筆記。いったい何を筆記試験するねんろう???なぞやわぁ。

 でも、無事に(?)合格して今はいっちょまえに『探偵』してるん。で、明日が『探偵』生活の初日ってときにたまたま私が電話してしまったんな。

 で、開口一番、「私再就職したねん。なにやと思う?」と来たのだ。しかもむちゃくちゃもったいぶって、なっかなか教えてくれんかった。

 「なになに?どこに決まったン?」「当ててみ」

 「そんなんわからん!まさか学連?(とても内輪ネタ)」「違うわい!!!」

 「じゃあ、なんやの?」「う〜ん、よく聞く職業なんやけど、でも、身近でやってる人はみたことないなぁ。」

 「なんやの?はよ、教えぃ!」「そうやなぁ、ヒント!テレビにはよく出てる!」

 ここで、私は当てました。しばし沈黙。そして、どっと押し寄せた爆笑の渦!!

 (全国4500万の探偵さんごめんなさい。別に『探偵』という職業を笑ったんではなく、こいつが『探偵』になったということを笑っただけです。はい)

 「なあなあ、『探偵』って研修とかあるん?」「うん、明日からやねん」

 「へぇ、で、何勉強するん?」「尾行とかかなぁ??」

 「でも、なんかすごい!別の世界の人みたい」「そうやろう!!どうしよう!殺人事件とかに遭遇したら!!」

 ・・・・・・沈黙・・・・・・

 「ああ、私って女マスターキートンみたいやなぁ!!」「たぶん迷子のねこ探しとか浮気調査が関の山やて。」

 ・・・・・・沈黙・・・・・・

  かくして、私の予想は大いに当たり、今その子は京都で迷子のねこ探しとか浮気調査とかやってます。

 その友達の名は・・・・・・・

 しょーず!

 ...to be continued

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 この物語は、フィクションではなくノンフィクションです。登場する人物・団体・固有名詞は実在のものであります。