で、またいきなりだけど、両親は二人そろって土いじりが好きなんですね。で、私が小さい頃は家の裏にせいぜい家庭菜園程度のことしてたのに、今じゃ、人ンちの土地まで借りて、畑してる。
作るものにはそれぞれ好みがあって、母親は、大根やら白菜やら人参、タマネギ、ジャガイモにサツマイモ、ネギは当然、あとトマトだとか里芋だとかまめだとか野菜ばっかり。
「お母さんの作る野菜は家計を助けてるんよ〜」とよく聞かされたもんだ。 しかも「無農薬がいいのや」とかいって全然消毒薬まかないから、できた野菜はかならず虫が・・・。白菜とかぺろんってめくると、虫がウニウニ動いてることなんていつもである。
でも、スーパーとかじゃ絶対見られない大野君の顔くらい(笑)特大のサツマイモとかが採れて、それを輪切りじゃ無理なので半月切りくらいにして天ぷらにしてあるのを小さい頃からたらふく食っていた私ってもしかして幸せ者?とか思うようになったのは、一人暮らしを始めた20歳の頃からかなぁ。
父親はっていうと、もっぱら果物を作りたがる。 昔はすいかとブドウ程度だったのに、今はメロンやもも、スモモとかも作ってる。 ももなんてすごい手間がかかるみたい。甘い匂いに誘われて虫が来て大事なももを食っちゃうらしい。
だから4月になると虫対策用にって新聞紙と糊でちまちま袋を作ってる。できた袋でせっせこせっせこももをおおって、それで虫から守るそうな。
新聞紙で袋を作るのは、別にうちが貧乏だからってわけじゃないよ。紙袋くらい買えよって思うなよな。 あれにはちゃんと訳があるんだな。新聞のインクのにおいを虫が嫌うからそれで虫が寄りつかなくなるんだって。
ももは私が大学に受かった年から作り出したから、今じゃもうベテランで、採れるももはだいたい大きい。 ももは初夏に採れるから、きれいな桃ばっかり20個くらい箱に詰めて、お中元代わりに人にあげたりなんかもしてる。たぶんご進物用として買ったらかなり値がはると思われる。
なんでこんなこと書いてるかっていうと、昨日会社から帰って冷蔵庫をのぞいたら、土曜に買ったなしが入れっぱなしになってて。
『あ〜、食べ物はそれぞれ旬の時に食っとかないかんなぁ』と夜も11時を回ってたのに、一人もぐもぐなし食ってたら、しみじみ思い出したんです。