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▼『ウェイクアップ!ネッド』の作品データ▼
#18.宝くじ (2000.11)
 「いくらあたったんだ?」「この男は1億円もっている・・・」、LOTO6のCMは、おかしくもちょっと恐いですね。宝くじを買う時、誰しも高額賞金を夢見るはずですけれどもしも本当に大当たりしたら、運命は変わってしまうかもしれません。

今回はアイルランドの田舎町を舞台にした映画を取り上げます。『ウェイクアップ!ネッド』のネッドとは、ある人物の名前です。

アイルランドのモア・ウエスト郡タリーモアは、人口が52人の小さな村。住民52人のうち、宝くじ常連者は18人いました。

□□□ひとりのおじいさん、ジャッキー(イアン・バネン )の宝くじは今度もまたハズレくじ。しかし新聞の記事を読んでジャッキーは驚く。高額当選者が自分達の村(タリーモア)から出たことを知ったのだ。□□□

ジャッキーはその情報を親友であるマイケル(デヴィッド・ケリー)に話し「誰の手に高額賞金が転がり込んだのか確かめよう!」と持ちかけます。

□□□ジャッキーの妻アニー(フィオヌラ・フラナガン)も村人の行動を観察し当選者を突き止めようとするが、それらしき人は見つからない 。 □□□

□□□ジャッキー&アニー&マイケルの3人は、チキン・パーティーを開くことにした。招待客はタリーモア村に住む宝くじ常連者たち。チキンとお酒をふるまいながら、客にさぐりを入れるものの、当選者の見当はつかずじまい。パーティーはおひらきとなった。□□□

実際にタリーモア村から約12億円の高額当選者は出ていました。

“宝くじで高額賞金をひきあてた人は、その後の運命が変わる”とは、よく耳にすること。天涯孤独な心優しき老人ネッドこそが、タリーモアの高額当選者でした。でも、当選者ネッドは既にこの世の人ではなくなっていたのです。

□□□大当たり券を左手に握りしめたまま昇天しているネッド。ネッドの亡骸を前にジャッキーとマイケルは、とんでもない計画を思いつく。それは、どうにかしてネッドの大金を手に入れること。□□□

彼等の思いつきは犯罪です。だけど当たりくじの調査員をまんまと騙し通せたために、ふたりはもう後戻りできなくなってしまいました。再び調査員が村へとやって来る日、ジャッキーとマイケルは大きな賭けに出ます。

□□□まさに、タリーモア全村民を巻き込んでの ネコババ大作戦開始!□□□

12億円を人数で割った金額が村人ひとりずつの取り分。村人総出のネコババは成功するのでしょうか?そして欲に目がくらんだ裏切り者はいなかったのでしょうか?(笑)

□□□たった一枚の紙切れでしかない、宝くじの当選チケット。こんな薄っぺらでちっちゃな小道具が、登場人物の気持ちや映画を観ている私達の心までも揺り動かしてしまう面白さ。□□□

ものすごい夢物語であるにせよ、楽しい嘘をじょうずに見せてくれるお薦め映画の1本です。
※結末を言っちゃうとつまらないので・・・ぜひビデオ等でご覧くださいませ。※

 アイルランドのおじいさんパワー炸裂!最初は腹黒く思えたジャッキーたちのたくらみですが、彼等の行動を追っているうち、だんだん「頑張れ!ネコババ!」などと応援してしまうように、観ている側の気持ちが高まってゆくのもおかしいです。“嘘をつけない人”であるマイケルがネッドになりすます映画中の大芝居は必見。

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