【TAMAの覚え書き(9)】・・・・・・・・「映画の小道具たち」を書くために、色々なビデオ作品等を観直した時の感想など。 |
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2001.3.4 『脇を固める役者たち・・・その5』
今回は、善人役も、そうでない役も難なくこなすカメレオン的役者さんのひとり、フィリップ・シーモア・ホフマンについて・・・。 『マグノリア』で見せた心優しき看護人の姿がとても印象深いけれど、同じくポール・トーマス・アンダーソン監督作品『ブギーナイツ』では、マーク・ウォルバーグに叶わぬ恋心を抱くポルノ男優を熱演している。 端役としての出演作に『セント・オブ・ウーマン〜夢の香り〜』。エリート高校生役で、クリス・オドネルをいじめる不良グループの一員だった。もうひとつの学生役が『パッチ・アダムス』、ロビン・ウィリアムスと大学の寮で同室だった秀才が彼である。 また、『ノーバディズ・フール』では、若くて短気な警察官、その後『ビッグ・リボウスキ』だと、うってかわって真面目な秘書役、さらに『リプリー』でジュード・ロウの友人役(=ローマ在住のお金持ち&女好きなアメリカ人)を、憎らしいほどに上手く演じていた。(←演技力は、主役であるマット・デイモンを喰ってたかも!?/笑) フィリップ・シーモア・ホフマン・・・ふくよかな体型と優しげな表情を武器に善と悪をたくみに使い分け、きっとこれからも多様な役柄で活躍することだろう。(未見ながら『ハピネス』の彼は、これまたかなり怪しい様子だし...(^_^;)、『フローレス』&『あの頃ペニー・レインと』も観るのが楽しみです!(*^_^*)) 【おまけ】 「シーモア」つながり(???)で、シーモア・カッセルのことも少しだけご紹介しておきますね。(^^;) シーモア・カッセルは、ジョン・カサベテス監督作品をはじめ、私が小道具話で取りあげたことのある『豚が飛ぶとき』(=酒場のマスター&暴力亭主役)や、スティーブ・ブシェーミと共演した『イン・ザ・スープ』(=風変わりな映画監督役)、『あなたに降る夢』(=大金持ちを装った詐欺師役)などにも出演していました。この役者さんも、役柄に応じて幾つもの顔を使い分けることができる方だと思います。 |
2001.2.5 『リメイクの高い壁?』
CS放送でシャロン・ストーン特集を放送していたので、あまり期待せずに観た。 以前、『映画の小道具話』でも取り上げたことのある、『グロリア』&『悪魔のような女』のリメイク版を! 『グロリア』では、さすがのお色気女優、シャロン・ストーンも子供相手にはほとんど肌をさらけ出さなくてホッとした。相変わらずケバイ衣装は着ていたけれど・・・。(笑) 『悪魔のような女』は、シャロン・ストーンの役柄が悪女なのだが、年齢不詳ともいえる共演女優=イザベル・アジャーニの魔力(?)により、シャロンの毒は薄められていたように思う。 元の作品を好きな私からみると・・・両リメイク版とも、「おそまつでした・・・おつかれさま」の感想しかない。 また、どちらの映画も時代の流れに逆らわ(え)ず、重要な役割を持つ小道具を置き替えており、「私達、ここだけは自信もってリメイク致しました〜!」という風にあさましく感じられる。 『グロリア』だと、鍵を握る「手帳」が「フロッピー・ディスク」に、『悪魔のような女』だと、やはり証拠となる「写真(カメラ)」が「ビデオ(ビデオ・カメラ)」という具合に進歩・・・!?。でも、不自然さは否めない。 リメイクされる映画は元々素晴らしいものが多いのだから、リメイクする側にとってみれば最初からリスクを背負っているように思えて仕方がない。前作を知っていればいるほど、観客は突っ込み甲斐があるはずだし・・・。うまくなぞってる部分でさえ、その印象はあっさりと割り引かれるのではなかろうか? まぁ・・・リメイク版をご覧になった人々が元の作品にも興味を持ち、前作をも観直すような、【「温故知新」が狙い】だとすればわからなくもないけれど、いずれにしても「リメイクの壁は非常に高い!」事だけは間違いないだろう。 ※頭ではわかっているのに・・・話題性に負け、観たくなってしまうんだよなぁ・・・。映画好きの悲しいサガかしらん?(苦笑)※ |
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