【TAMAの覚え書き(7)】・・・・・・・・「映画の小道具たち」を書くために、色々なビデオ作品等を観直した時の感想など。 |
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2000.4.24 『脇を固める役者たち・・・その4』(ショート・バージョン)
デビッド・モース・・・。以前から幾つもの作品で「脇役」の彼を観て、気になっていた私。 ざっと思い出しただけでも、デビッド・モースは下のような作品に出演している。 『クロッシング・ガード』・・・被害者の父親、ジャック・ニコルソンに命を狙われる交通事故の加害者役。 『ロング・キス・グッドナイト』・・・記憶喪失の秘密工作員、ジーナ・デイビスにマークされていた敵役。 『ザ・ロック』・・・アルカトラズ島を占拠した軍人、エド・ハリスの忠臣役。 『コンタクト』・・・女性天文学者、ジョディ・フォスターの亡き父親役。 『交渉人』・・・サミュエル・L・ジャクソンの同僚・警察官役 いずれの役柄も、「もうひとつ決め手を欠くなぁ・・・」というのが偽りのない気持ちだった。 しかし、今回は違う。『グリーン・マイル』のデビッド・モースには、 「よかったよぉ〜♪今回は、きっちりと脇を固めていたね〜!!!!!!」と言ってあげたい。(^_^)v 『グリーン・マイル』では、トム・ハンクスの看守仲間、ブルータル役だ。(=公私共に信頼関係にある) デビッド・モースは、あの大きな体とクマさんのような顔で、トム・ハンクスをサポートしていた。 ありきたりな喩えで申し訳ないけれど・・・(^_^;) トム・ハンクスをエース・ピッチャーとするならば、デビッド・モースはホームベースを守る女房役・キャッチャーってところだろうか? ふたりの結束の固さ&常にお互いを気遣う姿を見ていると、私は体育会系の男達のノリすら感じてしまった。(笑) 「グリーン・マイル」は、デビッド・モースが堂々と「脇を固めた作品」なのである。いい味出してます!!!!! |
2000.4.10 私の中では久々のヒット作!『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』
昨年観たかった作品で見逃しているものが、今年になって続々とビデオ(DVD)化されている。 なかでも楽しみにしていたドイツ映画のひとつ、『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』のレンタルが始まった。 簡単にあらすじに触れると・・・、 2人の男が同じ日に病院で検査を受ける。その結果、マーチンは脳腫瘍、ルディは骨肉腫(末期ガン)で、どちらも余命いくばくもないと告げられた。即日入院となったふたりは、同じ病室で出会う。 正反対のタイプなのに、死期せまる男たちの間の垣根は低く、うちとけ合うのに時間はかからなかった。 不安で眠れない夜、厨房で酒を飲んでいるときの会話から... 「死に至る前にお互いの願望を果たしてから天国へ行こう」と決めたマーチン&ルディは病院を抜け出す。 病院から脱走する際に彼等の盗んだ車が“ちょっと訳あり!”だったため、ふたりは警察とマフィアの両方に追われるはめになった。 物語はとてもテンポよく・ユーモアたっぷり・途中ドキハラ(ドキドキ・ハラハラ)を交えて進む。 「警察・マフィア・犯罪がらみとくれば、タ○○○○○ノみたく流血シーンがいっぱいあるのか?」とご心配の向きにも「それは杞憂です!OK!」と答えられるほど、血や死体はほとんど出てこない。 また、曲名は知らないけれど(毎度・・・勉強不足ですみません^^;)...全編に流れる音楽も良いのである。(笑) もちろん!マーチン&ルディ役の俳優さんも、かなりいい線いっているから、当然のこと、お薦め度もアップするのだ。(*^_^*) その他、私からのお薦めポイントとしては・・・、 (1) 時間がGOOD!→ぴったり90分!!!!!(これは非常に嬉しい!) (2) 逃亡中にも、さりげなくふたりの衣装替えがある。(ずっとパジャマのままじゃつまらないし...) (3) 景色の捉え方がきれい。(ドタバタしつつも、雨・風や空気の存在を消していない) (4) 重いテーマをサラリと描いて、観客に涙の強要はしない。(それでもホロリ...ンとするかも^^;) (おまけ) 作中に出てくる娼館の名前が笑える。(=某洋画の題名!→ご確認くださいね〜♪) ただひとつ不思議だったのは、ふたり揃って死期の近い役どころながら、マーチンは時折発作的に苦しみ始め、劇薬を常用するのに対し、ルディにはあまりそういった場面が見られないという点。 まぁ・・・観ている側とすれば、その方が辛くはないのだけど・・・。でも、どうしてなんだろ?(?_?) ◆ラブ・ストーリーとかベタなヒューマン・タッチがすごく苦手な私の中では、久々にヒットのビデオ作品です。もし少しでも興味を持たれた方は、ぜひ一度ご覧になってみてくださいね!◆ |
2000.3.21 『鞄を開け閉めする音〜「スリーピー・ホロウ」&「横溝シリーズ」に想う〜』
「スリーピー・ホロウ」は細部までこだわりを見せる作品だった。(始まり方もスゴ〜く凝っていた。) 物語の設定は18世紀の末頃、NY郊外にあるオランダ移民村“スリーピー・ホロウ”を舞台として「首なし騎士」による連続殺人事件を解明する為、NY市警のイカボッドがその地へ赴くところから始まる。 NYを発つ日、イカボッドは旅行鞄に必要なものを詰め込みながら馬車の到着を待つ。 そして彼は部屋の中を見回し鞄の留め金具をガチャリと閉めた。(すると・・・ほどなく窓の外へ迎えの馬車があらわれる。) このシーンは、まるで「さぁ、これから不思議な物語が始まるぞ!」と観る側に合図を送るかのようである。 J・デップ扮するところのイカボッド捜査官は、革の旅行鞄に自らが手作りした科学的な道具も携えていく。 「この鞄、重くて固そうだな!」と思っていると...途中、闘いの際、剣から身を守る役目も果たす。 話は前後するが、殺人事件の現場へ行き、おもむろに鞄をあけるイカボッド。ここでもガチャリと音を立てて、鞄の留め金具を外すと、幾つもの薬ビンの並ぶ金属棚があらわれる仕掛けがあった。(←理科室の薬ビン!) 首を切られた死体に薬を振りかけてみたり、お手製の拡大鏡をつけてイカボッドの調査は続く。 その調査結果として、彼はごくごく当たり前の事しか言わないのだけど、現代劇にありがちなFBI捜査官ではなく、あくまでも少し古風なイカボッドの調査風景にかえって興味をそそられてしまった。 大真面目な顔つきで手を替え品を替え、道具を取り出すJ・デップの姿も微笑ましく映るのだ。(笑) T・バートン監督作品は、他の作品でもそうだが、扱う内容にかかわらず、小道具などにどこか手作り風なところが見受けられて嬉しい。(←思わず手を伸ばしたくなるような小道具たちがたくさん出てくる!) 「スリーピー・ホロウ」。これは、今もまだ公開中なので詳しいことはご覧になられてからのお楽しみとしておいて・・・、私が個人的に思ったことをちょっとだけ・・・。 この作品を観る前から「もしかしたら「J・デップ版/八つ墓村」的かもしれないなぁ〜」って想像していた。 実際に観ると、もう全くその通りだったから驚いてしまった。(あれこれ類似点があるのよ、これが!(^_-)) 横溝 正史の世界・・・。子供の頃、テレビで観ていたシリーズものの印象がまざまざと蘇ってくるのだ。 私が観ていたのは、古谷一行が、金田一耕助を演じたものだったが、彼の風貌はいたって古風だし、いつもどこか地方へと赴く役柄なので、古い革のトランクを持っていたように記憶している。(=後に映画化もされた!) 一見したところ・・・金田一耕助は、頼りなさそうな雰囲気の探偵。(実は切れ者なんだけど・・・/笑) で、なぜなのか彼と出会う女性の母性本能をくすぐってしまうとっても罪な男性像である。(話がややこしくなる) J・デップの方は、素のままでも十分過ぎるくらい魅力的な男性だ。その上で、今回のイカボッドは人間味あふれる役柄も手伝ってか、J・デップ持ち前の魅力を素晴らしく発揮している。 イカボッドと出会って恋に落ちる、ヒロイン役のC・リッチも可愛らしい。年齢的には10歳以上ひらきのあるこのふたり・・・。でも、C・リッチこそ、観客(主に女性)の母性本能を代弁する大切な役どころなのだ! (ギャロの次はデップか・・・。私のお気に入り「アリゾナ・ドリーム」俳優を順番に癒す−−−若手bP女優。リッチ!あぁ、羨ましい限りの、C・リッチ嬢!これからも、どんどん癒してあげてね〜!/笑) さて話を元に戻して・・・「スリーピー・ホロウ」&「横溝シリーズ」と鞄の留め金具の音がどう関係してるのか? どちらも事件への旅立ちから、解決後に自分の住む街へ戻るまでを描くところが似ている。(と勝手に思う私) 「ガチャリ」(横溝シリーズだと「バチン!」って感じかな??)という音で始まり、再び「ガチャリ」(「バチン!」)という音で物語を締めくくる。 本当は、あまり留め金具の音などしないのかもしれないけれど、私には聞こえる気がしてならない。 陰惨な事件のあとの安堵感がそう思わせるのかな?それとも幻聴?????(笑) 「スリーピー・ホロウ」をご覧になられたみなさまは、どのように感じられましたか? ◆昨日観たばかりなのに、私はなんだか・・・もう一度「スリーピー・ホロウ」を観て確かめたくなってきました。(笑)◆ ◆みなさまからの「愛ある突っ込み」もお待ちしております。どうぞよろしくお願いいたしますね。(^-^)◆ |
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