【TAMAの覚え書き(3)】・・・・・・・・「映画の小道具たち」を書くために、色々なビデオ作品等を観直した時の感想など。 |
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1999.10.29 『人間の行き着く先は・・・映画に見る遺灰のお話』
今回は少し変わったお話。よろしければ、おつきあいくださいね。 人間、生きている以上、いつかは命の火が消える時がやってくるものです。 あなたは自分の遺骨・遺灰をどのように扱って欲しいと思いますか? 国の法律や社会の常識、通例として火葬後、お墓に納めるというのが日本では一般的でしょう。 昔、あるテレビドラマで死んだ相棒の亡骸を、ドラム缶に入れて海へ帰すというのがありました。 これは・・・あくまでもドラマの話。現実では許されない事だと思います。 ここからは、映画に見る、「遺灰」について。 『君がいた夏』という作品は、ひとりの少年がJ・フォスター演ずるいとこのお姉さんに恋をして、思春期のひと夏を共に過ごすという物語。その後、少年といとこの女性は全く別々の生活を送り、「ひと夏の出来事」は思い出の1ページになっていた。 時は過ぎ、少年の頃の夢はやぶれ、自暴自棄の毎日を送っている彼のところへ、いとこのお姉さんが自殺したという知らせが届く。そして彼女の遺言により、彼は遺灰を託されることに・・・。立派なトロフィーのような骨壺に入ったいとこの遺灰を手にして、悩み続ける主人公。彼女の遺志をたぐり寄せる日々。 彼はラストシーンでやっと、どうするべきかを思いつき実行に移す。それは、遺灰を海にまくことだった。 『突然炎のごとく』では、親友同士のジュールとジムという男性の前に、カトリーヌ(J.モロー)という女性が表れ、二人の男性は共に彼女を愛してしまう。 実に複雑な愛の形を描くこの作品。どの登場人物に感情移入するかによって、感想は全く異なるでしょう。 ジュールとの結婚生活を選んだカトリーヌだが、心は何故かいつも満たされなかった。 彼女はジムのことも愛していたから・・・。長い年月をかけて培ったジュールとジムの友情も終わりを告げる。 カトリーヌもジムも死んでしまったのだ。「ジムの大きな棺。カトリーヌの宝石箱のような棺。」ふたつの棺を見送るジュール。棺は火の中へ。ジュールはふたりの遺骨がくだかれて遺灰となり、骨壺に納められ、棚に並べて葬られるのを見つめているしかなかった。彼はこの時「(カトリーヌとジムの)遺灰を混ぜてやりたかった。」と思う。また、「(カトリーヌの遺灰)を彼女の望み通り丘の上からまいてやりたい」とも願うが、これは許されなかったらしい。 『ビッグ・リボウスキ』には、ボウリングの試合だけが生き甲斐のような三人の男達が出てくる。 言いたいことを言い放ち、たまには喧嘩したりしながらも、一緒にいることが心地良い三人組だ。 ラスト近く、ストーリーにはあまり関係のないところで、その中のひとりが急死してしまう。(=S.ブシェーミ) 残された二人の男には定職もなく、お金もない。とりあえず友達の遺体を火葬したものの、遺灰を受け取る為には、骨壺が必要だった。葬儀屋からすすめられた「一番お安い」骨壺さえも買うことの出来ない二人が骨壺の代わりに使ったのは、コーヒー粉の空き缶。(笑) それから、目の前に海を臨む崖へとやってきた二人は、友達の死を悼み遺灰を海に帰すことにする。青い空が近くて美しい景色の場所。ひとりの男が空き缶の蓋を外して遺灰をまき終わった後、ちょっとしんみりとして、もうひとりの男に目をやると、そこには遺灰にまみれた親友の姿が・・・。 風が強くて、しかも逆風だったのである・・・。あぁ・・・最後の最後まで・・・。(笑) 映画によると、墓地に大きな四角い穴を掘り、そこに棺を納めて上から土をかけるシーンもありますね。(ホラー映画など、特にそう!) これは、いわゆる土葬になるのかな?この場合、棺の中身についての想像力がたくましすぎると悪夢を見そうですが・・・。(恐) “私の行き着く先”のことですか? 「先のことはわかりませんが・・・、“今のところ、まだ思案中!!”」ってことにしておきましょう。(笑) |
1999.10.18 『脇を固める役者たち・・・その3』
食欲の秋ですね。ピザって急に食べたくなりませんか? (だから、宅配ピザ屋さんはいつも忙しそうに走っているのかなぁ・・・(?)。) 今日は、ピザ屋さんを舞台にして巻き起こるブラック・コメディについてのお話を・・・。 『殺したいほどアイラブユー』 では、 ピザ屋の店主であるケビン・クラインが女好きの浮気者亭主をうま〜く演じている。 しかし浮気のし過ぎがたたって、彼は妻や義母(妻の母親)、店の従業員にまで殺されそうになる。 この店の従業員に、(故)リバー・フェニックス。(=とっても可愛い青年の役だ!惜しい〜。) ピザ屋の奥さんに頼まれ、店主を殺すつもりでピストルを撃ったものの、 自分ではとどめをさすことができないリバー・フェニックスが、 次に呼んできたのが2人の麻薬中毒者。 そのひとりに、キアヌ・リーブス。こぎたないいでたちで、会話も成り立たないような役である。 ・・・っていうか・・・話させてると、こっちまでおかしくなりそうな雰囲気が漂っていた・・・。(^^;) (まっ、その顔立ちから、ひとめでキアヌ・リーブスだとはわかったけど・・・役柄上、かなりの挙動不審者です!/笑) だが、キアヌ・リーブスの相方は・・・。私には、最後まで誰なのかわからなかった。 とってつけたような、不自然な長髪。ひげ。これまた、こぎたない格好・・・。いったい誰なの? 結局、ラストまで観た後に・・・エンディングのクレジットを読んでビックリ! 『映画の小道具』10月分、『偶然の旅行者』の主人公でもある役者さん、 なんと・・・ウィリアム・ハートだったのだ。(驚愕) そんな・・・。この長髪(=きっと“ヅラ”よね)は、ちょっと反則ワザじゃないかな〜?(笑) (『コン・エアー』の、ニコラス・ケイジも同じ反則ワザ!かもしれないが・・・。/苦笑) 今回は、脇を固める役者さんにしては有名な方々のお話でした・・・。 ついでにもうひとつ。 キアヌ・リーブスの“左きき”を確かめようとしましたが、この作品では無理でした。 何故かというと、麻薬中毒者という役柄からか、文字を書くシーンなどなかったからです。(-_-;) (また今度、別の作品で確かめてみようっと・・・。) |
1999.10.6 『左ききの役者たち・・・その5』
近頃は季節をあまり気にしないで、結婚する方も多いようだけど、 まだまだ春・秋・6月(=ジューン・ブライド)の結婚式は根強い人気があるらしい。 今回は10月のネタ探しを兼ねて、結婚をテーマにした作品を何本か観た。 その中のひとつが、『ウェディング・バンケット』。 N.Y.に住むウェイトンは不動産関係の仕事をしている台湾出身の男性。 彼には5年越しの恋人でサイモンというアメリカ人の男性がいる。 ふたりはサイモンの家で仲良く暮らしていた。 しかし・・・ウェイトンの故郷、台湾に住む彼の両親は息子の結婚と孫の誕生とを 夢見て、ウェイトンの結婚相手探しに必死である。 ウェイトンが所有しているアパートにすむウェイウェイは、中国(上海)出身の女性。 彼女は絵の勉強をしているのだが、実は不法入国者だった。 ウェイトンは両親を安心させるため、 ウェイウェイはグリーン・カードを得てアメリカに住み続けるため、 ふたりは一時的に“偽装結婚”をすることに・・・。 そんな時、息子の結婚を喜んだウェイトンの両親が、 はるばる台湾からN.Y.へやって来て、サイモンの家に滞在することになる。 サイモンは家事全般が得意だし、理学療法士という職業柄かとてもよく気が利く。 一方のウェイウェイは家事が全くダメな女性だった。 そこで、サイモンは彼女がウェイトンの両親を上手くもてなせるよう陰でサポートする。 その後・・・話は、ややこしい展開になっていく・・・。(=興味のある方はご覧くださいね!) 話のあらすじは『グリーン・カード』(=グリーン・カードをめぐる偽装結婚の映画)に少し似ている感じだが、 主人公がゲイであるという設定が面白かった。 ここでやっと本題に戻って・・・。(笑) 誰が“左きき”かというと、恋人役のサイモン(ミッチェル・リヒテンシュタイン)。 彼は、この作品中、左手で文字を書き、左手でお箸を使っていた。 そんなわけで今回はこの方(ミッチェル・リヒテンシュタイン)を「左ききの役者たち」に加えたいと思います。(この役者さんについての詳細は、また調べてみますね。) サイモンで思い出したのが『恋愛小説家』で「オカマのサイモン」と呼ばれていたグレッグ・キニア。 そういえば、グレッグ・キニアも“左きき”でした。これって偶然?(笑) それから、『マトリックス』で復帰(失礼な?/笑)したキアヌ・リーブスもどうやら“左きき”らしいです。 彼については他の作品も観直して次回にでも取り上げてみようと思っています。 |
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