別れもまた突然だった。


一週間余りの後

ある日
家に帰ってくると
そこに祀里の姿はなかった


急いで書いたらしいメモが
僕の目に入る
そこに残された言葉は
ごく短いものだった


『ありがとう 忘れません。  祀里』


…僕の記憶など
わずかな時間で朽ちるだろう


しかし僕は忘れない。

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