サロベツ宗谷に浮かぶ島

北海道留萌支庁 豊富



2004年1月23日

札幌から宗谷本線の特急で5時間「豊富」に着く。
広大な雪野が地平まで続く"サロベツ原野"は海岸線まで広がり、
冬場のこの時期は訪れる人も無く動植物さえ深い眠りについていた。
その原野を抜けると稚咲内海岸に出る。
沖合いには蝦夷富士とも呼ばれる利尻島が浮かび
その後ろには花の浮島礼文島が連なっている。
雪と氷に閉ざされた海岸線を南北に一本の道路が走り稚内へと通じていた。

毎年当ても無く道内を巡り、北の冬景色を描いてきたが、
このサロベツの地ほど春を待つにふさわしい光景はなかった。
ようやく辿り着いた終着点ような思いがする。
寒さを忘れ何時間も私は雪原に立ち波音を聞きながら・・・
極寒のこの地が春を迎えて残雪のあの利尻を背に花咲く大地を思い浮かべた。
春になったらまた戻って来る。
冬から春へと自身の新たな進路を開く為にも。。。


  "寒空を見上げて高くオリオンの  輝き見えし我が心にも"  


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