しつけ教室 その2

           突然の嘔吐,どうしましょう!!

 マリエルの親戚のワン(黄ラブの女の子1歳)が吐き気が止まらず,掛かり付けの獣医さんで診てもらったところ,「何か異物がお腹に入っているのでしょう。」と言うことで吐き気止めを頂き帰されてしまいました。
 お家の方の話では,拾い食いの様子もなくまた普段はほとんどケージに入っているので家の中の物を食べることはないということでした。薬も吐いてしまうし水まで飲まなくなってしまい途方に暮れてのお電話でした。
 「どちらか信頼できる獣医さんを知りませんか?」様子を聞いて,すぐにマリエルとエリーの先生を紹介しました。そこは24時間対応の獣医院で今まで本当によくしてくださってその上信頼できるところです。すぐに診ていただきバリウム検査の結果,胃と腸の間に何かあることが分かりました。緊急開腹手術したところ,なんとタオルが一枚出てきました。対応が早かったので大事には至りませんでしたが,もう1日遅いと腸が腐ってきて手の施しようが無くなっていたそうです。飼い主の方が留守の時に,一緒にお留守番をしているおばあちゃんが「寒くてかわいそう。」と思ってケージに入れてあげたタオルでした。その子は幸い回復も順調で5日後には退院でき,予後はとっても良いそうです。
 この騒ぎで思い出すことがあります。実はマリエルも生後3ヶ月半の時に家の中でサランラップを食べてしまったのです。テーブルの上に目玉焼きの載ったお皿が一枚ラップに包まれて置いてありました。朝から出かけていて昼過ぎに帰ってきたのですが,私は空のお皿を見て,「あら,かたずけるの忘れてしまったんだわ。」くらいに思っていました。誰かが食べて出かけたのだろうくらいに考えていたのです。それから3日後急にマリエルが吐き出しました。すぐ獣医さんに行きました。熱もあり先生はとにかくお預かりさせてくださいと言うことで入院しました。それから3日後,石の様に堅くなったラップを吐き出して一件落着しました。ラップはレントゲンに写らないためわからなっかたのでした。ラップが石の様になって胃壁を傷つけて嘔吐が始まったのです。普段はお利口なワンでも,家人が留守の時には,寂しさを紛らわすために,いたずらをして何でも口に入れてしまうことがあります。
 そこで,ひとつの提案です。 ちょっとワンにはかわいそうですが,留守のふりをして一度家を出てからそっと家に戻ってみるのです。そのとき,もしワンがいたずらをしていたら,すかさず叱ってやります。こんなことを何回かやりますと,ワンは留守でもいつ家人が帰ってくるかも知れない,と思っていたずらをしなくなります。一度我が家で買い物をして留守にしたときに,ビデオカメラを回しておきました。すると,案の定ガサガサとテーブルの回りをあさり始めましたので,そのいたずらを始める時間を計ってこのしつけを実行しました。効果は抜群でした。
 家の中でワンと一緒に暮らすため注意しなければならないことは,「家の中にはワンにとって危険なものがいっぱいある。」ということです。何でも口に入れてしまううちは,とにかく周りに口に入る物を置かない,ということが大切です。また,電気のコード,アイロン,やかん,ポット,薬剤,そのほかワンの口に入れてはいけない物は数え上げればきりがありません。
気をつけたいものです。
 
タオル一枚でも命に関わることを忘れないようにしたいものです。


            
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