まなちゃん日記

2002年10月29日の日記

2002年10月29日(火) [出勤]

模型作り

模型と言ってもプラモデルとかじゃなくて、分子構造模型のほう。 家には有機化学用セットがあるので、フラーレンの分子模型を作ってみる。 最初はC20を作ってみた。 いわゆる正12面体だ。 これに六角形を8個足して、C36フラーレンまで発展させてみた。 本当はC60フラーレン…いわゆるサッカーボールの形まで作ってみたかったが、いかんせん炭素の粒が38個しかない。 というわけで、これ以上大きくするのは無理。

え?これは何がしたいんだだって? 実は明日の昼礼当番に当たっているので、これを使ったスピーチを考えているのだ。 今の研究のトレンドは、金属内包フラーレンがカーボン・ナノチューブに入ってる状態の「ピーポット」というものらしい。 ま、その辺を適当に話すということで…。

語句説明。
フラーレン…数十〜数百個の炭素分子がサッカーボールのような形状に結合した分子。
金属内包フラーレン…フラーレンの中に金属原子を取り込んだ物質。
カーボン・ナノチューブ…炭素分子が筒状に結合した物質。フラーレン生成反応の副産物から飯島氏が発見した。

オイラーの多面体定理(頂点の数−辺の数+面の数=オイラー数)よりフラーレンでは五角形が必ず12個になるという事実に少し驚いた。 確かに計算するとそうなるもんなぁ…。
ドーナツのような穴がないので、オイラー数は2。
頂点の数をV、辺の数をE、面の数をFとおくと、オイラーの多面体定理は、V−E+F=2 …(1)となる。
5角形の数をp、6角形の数をhとすると、
面の数は F=p+h
辺は全て2面で共有するため E=(5p+6h)/2
頂点は全て3面で共有するため V=(5p+6h)/3
これらを(1)式に代入すると、
(5p+6h)/3−(5p+6h)/2+(p+h)=2
2(5p+6h)−3(5p+6h)+6(p+h)=12
10p+12h−15p−18h+6p+6h=12
p=12
となるわけで…。

明日は、この辺の話を適当に織りまぜて、模型でも見せつけながらスピーチをすることにしよう。