ヒット商品が生まれるとその会社は潰れる、というパラドックスがある。

ヒット商品が生まれると、短期間に大量に作らなくてはならない。

そのためには新たな設備投資が必要だ。

お金をかけて量産体制に入っても、実際にそのヒットは長くは続くわけではない。

ピークを過ぎると、結果として過剰に投資した分が負担になってくる。

結果、ヒットが倒産を生む、ということになる。

ぎりぎりやっていけるくらいの小規模な商売の方が長く続くというわけだ。

最近の企業の浮沈を見ると一代で巨万の財を成し、その代のうちに潰れてしまうというところが多い。

これもアメリカ型経済、アメリカ的な利益優先主義の大きな落とし穴の一つだろう。

税金のシステムにも一因がある。

 法人は利益に対して税金がかかる。

例えば100万円の純益があればそれに対して最大50%の税金がかかる。つまり言葉は良くないが50万円国に持っていかれる。

であれば、例えば60万円の新しい投資をして純益を40万円に下げれば、20万円しか持っていかれないので、差し引き30万円節税できる。

つまり、60万円の設備投資(買い物)は30万円(半額)でできるわけだ。

このことが、良く言えば利益増加(全体としては経済成長)のモチベーションとなるわけだが、悪く言えば余剰な金をどんどん使わせ、自転車操業に追い込むシステムとなっている。

この無間地獄のような「経済」や「経済学」とは我々にとって一体何なのだろうか?

現代の「経済学」とは、本来の人間の生きるべき姿とは全く相容れないものではないか、と私は日々自問自答している。