外資系企業が入り込み、貧富の意差は拡大。
「植民地」になり下がった日本の転落


日本経済のバブルが崩壊し、会社の統廃合が起こり、そこに外資系会社が入り込んできた。
あるいは、「有能な」外国人に経営権を与えて会社の立て直しを依頼する、こんなことがこの数十年行われてきた。

この結果はどうだろう。確かに見かけ上立ち直った会社は多い。
「有能な」経営者は、日本人同士では不可能なリストラを断行。会社経営は立ち直り、見かけ上の経済も回復。

おかげで経営首脳陣は、何百億という所得を得る一方、雇用形態の変化で、会社の利益だけを考えたリストラはもはや当たり前、終身雇用はおろか、多くの労働者は非正規雇用者となった。

幕末から明治にかけて「政治の手法を教えます」という甘言に乗らず植民地化を逃れた日本だったが、
平成の世では「経営の手法を教えます」という甘言に乗った多数の大企業はおろか、日本全体が見事に植民地化されてしまった。

 カルロス・ゴーンは脱税行為に及んだ点で犯罪者であるが、多額の所得自体は正当に得ている。
ただ、彼の行動を見たときに、日本人には到底受け入れがたい独善性を感じるのは私だけであろうか。

日本の検察の捜査手法の可否を問うような話になっているが、事の本質を考えれば、
このような受け入れがたい日本経済の植民地化の是非について考える時が来ているのではないだろうか。