準光速ロケットでの惑星間飛行は可能か?

しばしば、アインシュタインの相対性理論を引き合いに出して、以下の話が出ることがあります。

『もし光速と同じ速度ののロケットで飛行すれば、そのロケット内では時間が止まっており飛行士は年をとらない。従って、このようなロケットに乗れば限りなく遠いところに人類は行くことができる』

これを聞いて

「1000光年先の惑星に行くには光速でも1000年かかるのだから、その間に飛行士の寿命はとっくに尽きてしまうので、無理だろうと思っていた。でも、年をとらないのだから、限りなく遠い他の星に行ける可能性があるんだ」

と感じる人は多いでしょう。

そして実際に、「だから惑星間飛行は可能性がある」という議論がしばしばなされています。

例えば、かなり具体的な感じで、

「約20光年先のてんびん座の恒星には複数の惑星があり、水の存在するものもある。光速の99.98%で行くと、20光年は飛行士にとっては5か月で着く。飛行士にとっては往復10か月で行ってこれるので、人類が他の知的生命体と遭遇できる可能性はある。その間に地球では40年たっているけど」

「おおお、それは一種のタイムマシンですね」

みたいな話、よくありますよね。

しかしちょっと待ってください。よく考えるとこの話はいつの間にか論点がすり替わっています。

「相対性理論で考えると準光速で移動中は、静止状態に比して時間の経過は著しく遅い」と言っているに過ぎないのです。

では具体的に

1)光速に近い乗り物が本当に作れるのか?

2)安全なのか?

この点には全く言及していませんし、このことを論じた話を私は一度も聞いたことがありません。

続く