なぜ宇宙人は地球に来ないのか


さて、前回に続きです。 結論だけ言います。

『遠すぎるから』 これに勝る回答はないでしょう。 


『遠い』という事

【問題】
 最も近い恒星(ケンタウルス座のα星)が太陽から4.3光年の距離にあります。太陽をピンポン玉(直径4㎝)とすると、地球はそこから4.3メートル離れています(直径は0.4ミリです:ゴマ粒の半分以下)。
 さて、ケンタウルス座αは太陽からどのくらいの距離でしょうか?

【解答】
約1168㎞。 つまり本州の端から端まで!青森市から下関市まで位です。

一番ご近所さんでこの位。宇宙とは、星がたくさん集まっている銀河でも、本州の中にピンポン玉がせいぜい1個か2個。

ちなみに白鳥座のデネブは1500~2500光年なので、すでにアジアどころか地球の外。なんと、月より遠いのです!最短の1500光年としても、月までの約38万キロより遠い40万キロ以上です!比較的ご近所の恒星ですらこの距離です。

ちなみに太陽などが含まれる銀河系は直径10万光年ですから、この縮尺で直径は2710万キロです。つまり、太陽をピンポン玉とすると銀河系の直径は、実際の太陽の約20倍!です。

また、銀河系の近くの似た銀河として有名な「アンドロメダ銀河」は230万光年の距離にあります。宇宙の直径(466億光年)はこの2万倍!

ホーキング博士の広い宇宙で「200万個」というのは「直径466億光年の宇宙」全体で、ということなので、決してそこら中にたくさんある、という事ではありません。むしろ、探しても探してもほとんど皆無に等しいくらいの少なさ!

おそらくこの銀河系でも数個~100個くらいではないでしょうか?

これで「遠い」という事はとりあえず実感できたと思います。「天文学的数字」とはよく言ったものですね。

あまり来そうもないでしょ?


おまけ

そもそも宇宙人(地球外知的生命体)はいるか?という問題は、全く議論の余地がなく、「いる」と考えるしかないでしょう。

逆に「いない」と考えるのは
「地球人こそ唯一絶対の宇宙の中での存在である」という、
地球が中心でその周りを宇宙が回っているという「天動説」的発想です。

この太陽系にもあるのだから、似たようなものはこの宇宙には普遍的に存在しうる、と考えるのが道理だと思います。

それぞれの恒星圏の成り立ちや恒星の性質を調べ、周りの惑星の性質や水やメタンがあるかなど考えれば推測は可能です。広い宇宙には必ず生命を誕生させる惑星はあるはずです。