現在の所、地中に埋めるしかないのは間違いなさそうだ。
ただ、これはあくまで最初に何も考えなかった結果の「苦し紛れの策」なのだ。
まず第一に日本に「安定した地層」などあるのか?
大飯原発、敦賀第二原発だって、活断層が下を走っているかどうかという問題に気付かずに、あるいは気付いているのに平然と作り、今頃「ある」だの「ない」だのと言っている。
それは原発の寿命が尽きる数十年後までに地震がなければいいだけの話だから100歩譲るとしよう。たった数十年だからね。
しかし、このまま原発を稼働し続ければ、地層が「安定」だの「不安定」だの確定しないまま廃棄物を埋めざるを得ないのは自明の理。
数十年間の安全性の判定にも苦しむ我々日本人が、数万年にわたって「間違いなく安全」などという地層を国内に探し出せるのか?
よしんば見つかったとして、地元の人たちが埋めることを容認するのか?
物事の順序としては、最後までのシミュレーションがしっかりしてから物事を始めるべきで、その意味で地震や津波に対する現在の原発の安全性の議論に意味がないと言っているのである。
1)日本中で、まず数万年間絶対安全な地層を探してください(数万年ですよ!本当に見つかりますかね?)。
2)その上で地元住民が埋める事を承諾するか聞いてください。地元の人も子孫の事を考えたら承諾できるのかな?
3)原発を作れるかは、あるいは維持できるかはそこからスタートではないでしょうか?
おまけ
2万年~10万年の間に『千年に1度の大地震』(東日本大震災クラス)は20回~100回来ます。
数十年に一度(関東大震災や南海トラフ地震クラス)は1000回~5000回来ます。
また、火山の大噴火の危険性に関しては全く誰も触れませんが、世界の陸地の0.25%しかない日本の国土に世界中の活火山の1割があり、1万年に一度位100キロ四方を火砕流が覆い尽くすほどの超巨大噴火があります。火砕流に放射性物質がまきちらされれば、この範囲は数千年間人類は立ち入れなくなります。
これが数回は起きるわけです。
また、100年に一回位は富士山の宝永噴火クラスの噴火があり、これが200回から1000回。
逆にいうと、東日本大震災1回位でビビッているあなた方はこれに向き合っているのか?そして、いけるのか?
おまけ2
数百年後、人類が今の形で生存しているとすると、下記のような会話が交わされるでしょう。
『数百年前に作られた原子力発電の廃棄物の影響で、我々はとんだ迷惑をしているな』
『ホントだね。昔の人は馬鹿だったからね』
『本当にしょうがない奴らだ』
『そうだね。本当にしょうがない奴らがいたんだね』