Sorry, this page is Japanese Charset=Shift_JIS Version.
after Netscape Navigator2.02ja


【とはずがたり】



がんばれ、はじめくん!

 仕事でコンピューターを使っていて、「そんなに急いで進歩する必要があるのか?」と時々思う。 無論、心臓部のCPUの処理スピードが上がれば、いままで3分かかっていた印刷が1分半になるのかもしれないし、2分かかっていたインターネットの画像が30秒になるのかもしれない。
 しかし世の中難しいもので、マシンが新しくなるころには、ソフトウェアもバージョンアップという名目で新しくなる。
 悲しいことに、新しくなって、重くなるのである。
 たいがい、バージョンアップされると、アプリケーションサイズは肥大している。モノクロからカラーになったときも凄かったけれど、最近はまた一層重くなったようだ。
 そして、困ったことに古いソフトで使えた機能が使えなくなったりするのである。

 昔....といっても、かれこれ5、6年前のことだけれど、MacLifeで出していた「購入ガイド」というムック本を見ていたら、とあるソフトを見つけた。曰く、「Excel2.0のアドインソフトで医学統計処理が出来ます」。
 当時Excelの統計関数の手際の悪さにうんざりしていたので、早速買ってみたところ、これが結構、使えたのである。さくさく動いて、t検定もやってくれた。当時、Excelの統計関数ときたら、平均値とかセル個数とか回帰系関数、標本分散に標本標準偏差に最大最小値位しかなかったのである。
 やがて、これはExcel4.0にも対応してバージョンアップとなり、Excelの統計関数なんぞには相変らず目もくれない日々だった。
 しかしふと気がつけば、世間はExcel5.0となり、Excel98なんぞが出ている。はじめくんは4.0対応版以降、とんと噂をきかない。出てくるのは、最低3万円はしそうな馬鹿でかいアドインマクロばかりである(ちなみに、「はじめくん」は14000円程度だった)。しかも、開発元は姫路の会社。
「神戸の震災でなにかあって廃業したのかしらん???」
 まぁ、Excel4.0があるかぎりは基本的には困らない。しかしなぁ.......。
 Excel5.0を買ってはみたものの、「はじめくん」を適合させるのは無理らしい。
 本をひっくり返し、販売元に電話をかけてみた。
 マイクロソフトの開発スピードに追い付けないんですよ、と電話の向こうはすまなそうに言った。
ええ、4.0用は今でも売ってるんですよ。先生がたにも「いいソフトだね」と誉めてはいただいているんですが。4.0とそれ以降ではExcelのプログラムの作り方が全く違うんです。だからマクロも違ってて、Excel4.0を5.0と平行してくだすってるところが多いんですよ......。
 電話を切って、改めて思ってしまった。停滞がいいとは言わないが、進歩という名目で闇雲に突っ走っても、役に立たなければ意味はない。大は小を兼ねるとは限らない。

 こうなると、やっぱり「はじめくん」に頑張って貰わないとね。



【とはずがたり】へ戻る  トップページへ戻る

此処のURLはhttp://www2u.biglobe.ne.jp/~magiaです