いや、これは別にあたしの造語じゃないんですが＞「ＳＦの再利用」
　昨夜、ちと眠れなくて本棚から１冊だして読んでました。火浦　功の「高飛びレイク・
シリーズ番外編２　ファントム・レディ」の最後の１編の「昏い横顔の天使」。
　１冊丸々読んだんじゃなく、この「昏い横顔の天使」だけ読んでたんですが、この
後ろの後書きで、とり・みき氏が解説を書いててね。かれの造語なんだな＞「ＳＦの再利用」
　ま、早い話が「昏い横顔の天使」についての話がメインの解説だったんですが、もとも
と窃盗詐欺師グループが悪徳刑事に盗品を奪われたために取り返す話で、「単純にハード
ボイルドであればいいのに、書くのにちょっと気恥ずかしくて、ＳＦというソースを掛け
ただけでなんとなくハードボイルドを書くのに楽になる。だからＳＦ仕立てのハードボイ
ルドなのさ」と書いていた。だから「ＳＦを再利用しよう」と。

　すると、茅田砂胡というひとも、とり・みき氏の説にしたがってＳＦ仕立ての恋愛を
書いたんだろうか？＞スカウィ(笑)　恋愛にしてはだいぶ武骨な（少なくともジャスミンは）
恋愛だけど(笑)。
　「ハーレクイン」というよりは、「早川ミステリー文庫調の恋愛小説」というほうが
話がわかるんだよねえ(苦笑)。ＳＦだけどさ(笑)。昔、よく早川とか東京創元文庫あたり
にあったんだよね。平凡な主婦がいきなし旦那殺されて、なにかと思ったらCIAがらみ
だった、とか、ナチ絡みだったんで、亭主の仇討ちしようと頑張るうちに、手伝って
くれてた男と愛しあうようになっちゃって、でも「あたし最終的には人殺しちゃった
から、あんたのそばに居る資格なんかないのよ」とか言ってどっかに立ち去って消え
ちゃう話。ジャスミンの姿勢ってなんかあれに似ている.......(笑)。
　もしかしたら、それともあの話って展開のしかたは、一時期一世を風靡したシェルドン
の作品と似てるのかなあ。シェルドンが嫌いなんで、読んでないけど。

　まぁ、なんかスカウィ読み終わって「ＳＦ？」と思っていたんだけど、１７年も前に
とり・みき氏の解説で書いてあったことの、これも実験的作品なのかなあと思った
わけでした(笑)。

　　　......いまごろこんな場所にんなこと書くなって？(笑)

[2001/08/14 23:40:17]