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[ Case#11 桂台の住宅 ]

第7回「あたたかな住空間デザイン」コンペティション優秀賞
(現・住まいの環境デザインアワード) 東京ガス・大阪ガス共催
/ 受賞パネル・審査講評 / 解説文・詳細図


[ Case#11 桂台の住宅 ]2002〜2003

 神奈川県 / 個人住宅 / 木造2階建て
 設計_中辻正明・都市建築研究室(中辻雅江+中辻正明)   
 監理_同上
 構造_井上建築構造設計室
 施工_丸山工務店
 プロデュース_ベースメント

※新しい住まいの設計 2005/03 掲載
※東京ガス第7回「あたたかな住空間デザイン」コンペティション優秀賞   
※ゆかmonthly 2005/06 VOL.48 NO.6 掲載

 撮影_上田宏氏

 このプロジェクトでは、自然環境と共生しながら、良好な住
環境を調整できる住宅づくりを目指しました。コンパクトな都
市型住宅の構成として、大きな吹抜けを設けたり、細かいスペ
ースに仕切る、または仕切らず一空間にするという方法があり
ますが、ここでは吹抜は小さく分散配置し、諸室は完全に閉じ
ない形態としました。そうして建物を総括的にとらえ、そこに
ちりばめた小さな要素(=住宅内部に発生した穴やスキマ)の
複合的な作用によって、住環境のバランスを調整する方法を模
索しています。
 同じ図象の階層を重ねても、穴やスキマは生じません。互い
に方向性の異なる図象を平面的に重ねることで、穴やスキマを
発生させました。断面的にも同様の考え方を採用しています。 

そうして生じた穴やスキマは、具体的には小さな吹抜やガラリ
(スノコ)、開孔、筒(ダクト)としました。直線的な視線を
上下階でカットしながら、空気や熱は緩やかに移動・伝播させ
ることが可能なので、小さな吹抜には突出した棚や収納を設け
て、少しでも空間を有効に活用しています。また開孔には開閉
機能や断熱性能を保有させ、筒には回転方向が逆転可能なダク
トファンを内蔵させて住環境調整の一助としました。夏の西日
と冬の北西風に考慮し、道路に対して開口部を絞った外観デザ
インとしています。外壁の開口部は、1階が外:アルミ材+内
:マホガニーの複合木製サッシを採用。2階はアルミサッシ。
トップライトも含め、ガラスは全てペアガラスです。

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