2005年 8月1日(月)‐10(水) 10:00‐18:00 《会期終了》
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この若い画家たち、ぼくにとっては若いこのメンバーは、それなり画壇では評価されて
いるものの、彼らの意欲にふさわしい発表の場は、かなりに狭い。
地方からの発信は中央に届きにくいというのも、この国の困った仕組みだ。おなじ理由
で、彼らを見守る基盤も地方には薄い。だから共通の造型志向をもった仲間が、どこにい
るのかも手さぐりの状態だ。
ようやく見つけだして手を組んだ仲間が実を結びつつある。すでにある地位を築いても
いる。こうしてその輪は今年になって更に大きく伸びてきた。
共通の意欲のもと、こうした仲間が一堂で競いあうことは、やはり得がたい。ほとんど
独りでやってきたぼくにとっては、なんとも羨ましい。
しかし逆にいうと、ぼくの世代、ひとりで充分な環境に置かれていたということだろう。
さまざまな情報にあふれ、それらがすぐにも忘れ去られてゆく現在、お互いが勇気づけら
れるグループを持つことは必要だ。
ただお互いが寄りかかりすぎると、厄介なことにもなろう。いずれにしてもこの画家た
ちは、もう充分に自分の道の切なさと歓びを噛みしめてきている。なにも年長というだけ
で、今更ぼくがとやかく言うこともないので、ただ心からの声援を贈ろう。
2005年 夏 野見山曉治
■希望する絵画 私たちの態度 2005 |
会期:2005年 8月9日(火)‐14日(日) 9:00‐17:00 会場:大分県立芸術会館 第三展示室 / 入場無料 |
■講演会 (参加自由) |
小澤基弘(こざわ もとひろ) 画家・埼玉大学教育学部助教授 「制作の意味:創造と内省」 日時:8月13日(土) 14:00〜14:30 会場:大分県立芸術会館 第三展示室 |
■ギャラリートーク (参加自由) |
加藤康彦氏(大分県立芸術会館主幹学芸員)、菅 章氏(大分市美術館学芸課長)と 出品作家によるギャラリートーク 日時:8月13日(土) 14:30〜15:30 会場:大分県立芸術会館 第三展示室 |