半生・反省・繁盛記
(15号)
中学校
県道から2〜3メートル斜面を上がったところに台形の校庭がある。校庭の隅に長いに自転車置き場があり、さらに校庭の東端から2メートルほどの斜面を上がると学年校舎、その西に体育館さらに西端に工作室、この二階に音楽室、学年校舎から3メートルほど上の敷地に職員室、理科室、家庭科室の校舎、職員室の裏山に学校の畑と、校庭の下に学校の田んぼがあった。
軒下に本箱を取り付けたような日除けのある平屋校舎、「青垣山に春が来て〜」という校歌のとおり裏山から向こうの山まで300メートルで山に囲まれた学校だ。
校長先生
やれば出来る!」と口癖の池内校長先生
剣道の師範クラスの段位を合格した自慢話や、稽古をやり遂げた根性論「成せばなる成さねばならぬ何事も、ならぬは己のなさぬなりけり」と、朝礼で。
中学3年、つやつやとした達磨のような池内校長から、うらなり糸瓜のような東井校長に交代した
「性根(しょうね)のある人間になれ」と口癖の東井校長先生
心のもち方心構えを「苦しみや激しい訓練に耐え、へこたれないで事を成し遂げようとする強い気力のある子になれ。性根のある人間になれ」と仏教的に朝礼で
順化しやすい年頃である聞くたびに奮い立った。今でも記憶にあるほど、説得力のある話をされた。
授業(澤田先生の数学)
三角形の二辺は他の一辺より長いのが数学であるが、
三角形の二辺の山形を鋸の刃のように無限に増やしていくと、数学上この二辺の長さは変わらないものの、実際は他の一辺にくっついてしまい同じ長さになる。
人を撃つために発射した弾丸は、弾丸が人までの距離の2分の1進み、さらにその2分の1進み、さらにまたその2分の1進み、と2分の1づつ進め距離を近づけていくと永久に弾丸は人に当たらないはずだ。
と教わった。数学で物事はすべて解決出来るものでないと憶えた。