galleryマイ・・・(2000年5月号)

 

醍醐の櫻

花曇りと枝垂桜のボリュームっが、春の贅沢な演出。

 4月9日(日)は太閤秀吉殿下ゆかりの花見行列。古式ゆかしいほら貝・笙・太鼓が醍醐寺(京都市伏見区)一帯に響き、醍醐の春は満開。

「醍醐味」とは最上の美味を言う言葉である。その昔、釈迦がインド北部で仏法の悟りを会得しようと断食苦行を行た後フラフラになって歩いていたところ、スジャータという村娘に会い、断食後初めて娘から与えられ口にした牛の乳粥(ちちがゆ)を「醍醐」という。これが最上の味であった事から、醍醐味と言われるようになった。コーヒーフレッシュにこの村娘の名前をブランドとしている会社があるが、良いネーミングである。

 

滋賀の春

関西の春は湖北(琵琶湖北部)で終る。からし菜と櫻の饗宴。

堤防下の水田には水が入り、代掻きが始まっている。滋賀県では泥水を河川に流さないように気をつかっており、代掻きの泥水はもちろん、泥土で汚れた農機具を河川で洗う事も禁じられている。それほど母なる琵琶湖・関西の水瓶を大事にしている。

 

春爛漫

滋賀の春は文句無く陽気である。

「陽気でなけりゃいけません」と弁信法師(小説・大菩薩峠)が言っています。

『陽気になるには、お光を受けなけりゃなりません。お光を受けて身の内をはらい清めなけりゃなりません。人は毎日座敷を掃除する事だけは忘れませんが、自分の心を掃除する事を忘れているからいけません。自分の心を明るい方へ明るい方へと向けてはらい清めてさえいれば、人間病というものも迷いというものもなく、悩みというものも無いのです。

光明は光明を生み悪魔は悪魔を生む、明るい心を以って見れば、この世に暗いと言う所は無い、善心から見れば悪の存在する場所は無い。』と・・・・・・・・

ギャラリーindex