髪で針山

誠   

【管理人注】「 ロングヘアプロジェクトレポート」(おさむさん)から独立させました【管理人注終了】
   
今はあまり見かけませんが、私が以前住んでいた地域では
切った長い髪を針山の中身にしたそうです。
そうすると針が錆びないとのことです。
この風習があったのはおそらく昭和40年代くらいまでだと思います。
私は子どもの頃に祖母が使っていた針山を壊してしまったことがあり、
この中身が髪の毛とても驚いてしまいました。
この針山の中身の髪の毛は私の曾祖母のもので、
入院のため髪を切ったので、その髪で作ったと聞いた覚えがあります。
祖母は今でも「髪で作った昔の針山はとても使いやすかった」と言います。
時々私の髪を見て、「髪を切ることがあったら、針山にしてあげる」とも。
※「切れ切れ攻撃」とは別物です。祖母は私が髪を伸ばすことを否定しません。
今の時代、髪で針山を作ってみようという方は少ないと思いますが、
昔の風習から、紹介をしてみました。
   

[2007/04/04 22:07:13]

瑞穂   

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誠さんが紹介された、針山の中身という使い道は、何だかいいなと思います。
髪の油が錆びを防いだり、するのでしょうか。
   

[2007/04/05 20:57:50]

おさむ   

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>誠さん
その案、面白いです!
縫い物をしている人が針で髪か頭皮をちょいちょいっと触るのを
見たことがあります。
それと同じ効果があるんでしょうね。
きれいな布で作ってみるのもいいと思うんですが、
私が作るなら透明なものを使い、髪が見えるようにしたいです(笑
   

[2007/04/06 10:47:44]

Tz   

祖母に尋ねてみたら、針山の中に椿油をつけた髪を入れていたと言ってました。
やっぱり使いやすかったそうです。
昔の人はゴミを出さないのですね。
切った髪がいいのでしょうけど、抜けた髪をこつこつ集めても作れるかしら?(笑)
   

[2007/04/09 19:45:06]

誠   

私も祖母に髪の針山について改めて聞いてみました。
昔は針山にする際に、わざわざ椿油を足したわけではないそうです。
現代のように、毎日のように髪を洗う風習がなかったことと、
椿油を常用することや、洗髪料の洗浄力の差によるものなのかもしれません。
ちなみに、このサイトで一般的な椿油は頭髪用ですが、
刃物用椿油が市販されているので、
本来、縫い針にはこちらの方が合っているかもしれませんね。
私の実家には、この刃物用椿油があります。
草刈り鎌や剪定鋏などの農具の手入れに使うのですが、
見た目には頭髪用とほとんど差はありません。
わざわざ刃物用を用意しなくても、頭髪用で十分代用できそうです。
   
祖母によると最初にたこ糸のような太めのを巻いて芯(直径2センチくらい)をつくり、そこに髪を巻き付けていくそうです。
全体で直径4センチ〜5センチのボール状になればいいそうです。
途中で崩れるようなら、糸で所々縫い止めます。
この髪を巻き付ける作業があるので、あまり短い髪だと巻き付けられないそうです。
好みの布を円形に切り、布の周りをぐし縫いをして、ボール状の芯を包み込みます。
これで完成ですが転がりやすいので、
祖母はこの針山に厚紙で作った台をつけていました。
   
昔は、入院したり、歳をとると髪を切ってしまう人が多く、
その際に自分で針山をつくったと聞きました。
たいていの場合、病気や高齢の女性なので、
この針山が形見として子どもやお嫁さんに譲られたそうです。
今は、こういうものを気持ち悪がる人が多いので、廃れた風習のようです。
   

[2007/04/10 23:20:14]

そういうものだと…  熊野   

皆さんのご意見を読んでいて、懐かしく思いました。
私が子供のころは、針山はほとんど髪が入っていたと思います。
それが当たり前だと、何も考えないでいました。
   
針を錆びさせないために一番いいんだと。
   
もっと昔になると、女性の殆どは丸髷とか、髪を結っていたので、
当然油を使っていたので、もっと油っぽかったと思います。
いいものは、結局いつまでも使われていくんですね…
   

[2007/04/11 13:04:31]

鈴原 愛理   

針山は昔も今も、普通に綿が入っているのだと思っていました。
昔は髪が入っていたとは、とても驚いたのと同時に興味深いですね。
確かに気持ち悪い気もしますが、親しみも感じてしまいます・・・・・
   

[2007/04/13 00:22:16]

陽暮   

現在、材料収集中なのでちょっとうれしくなってしまいました。
   
随分昔から物を作ること、そしてその道具が好きで、髪を詰めた針山にあこがれてきました。
おばあちゃんの道具箱、その代表が針山と糸切り鋏。
髪ひとつ、小さなはぎれひとつも無駄にしないその気持ちがすごく素敵なんです。
   
椿油を使い始めた頃から、梳るときにこつこつ髪を集めています。
もう3、4年になりますかね〜。ようやく作れそうな量が集まりました。
ちなみに、ウールの毛糸も針がさびにくいので、編み物ででた毛糸くずも一緒に集めています。
   
誠さんの書いてらっしゃる作り方とは違いますが、父の昔の針山(3、40年前)も
髪がつめてあります。普通にくしゃくしゃと入れてあるだけですが、やっぱり
ロングヘアの人でないと量が集まらず、難しいでしょうね。
普段から集める方法でも、髪を巻きつけて作るのはちょっと難しいです。
長さも量もそろわないので…。。
   
最近の針山は化繊わたばかりなので、長く使うには向かないし、寂しいものです。
髪でつくった針山は、重みもあるのでとっても使いよいんですよ。
   

[2007/04/15 23:25:27]

魚の骨   

うちにも中身が髪の毛の針山、あります!
誠さんの書いているような作り方ではなく、ふつうにくしゃくしゃと入っているだけみたいですが。
   
由来はたしか母の祖母のものだとかで、良い感じに古びてはいますが、
いまだに現役で裁縫箱に入っています。
綿の入った針山も家にありますが、髪の毛の方が、ちょっと重くて
針山自体の座りがよいようです。
   

[2007/04/25 01:53:47]

誠   

みなさん、針山の中身にくしゃくしゃにした髪が入っている場合が多いのですね。
そういうタイプは見たことがないので、知らなかったです。
それと、私が新たに聞いた話では、
子どもを産む前に髪を一部切って針山を作る人もいたそうです。
昔は、出産で命を落とすこともあったし、
子育ての最中に長い髪が邪魔になったりするからとも。
出産に際して自発的に切っていたらしいです。
以前も書きましたが、私が住んでいた地域では、
「形見」としての役割が強かったのかなぁと思います。
それと白髪が多い場合は、白髪はより分けたり、
芯の部分に使っていたようです。
私が子どものころに壊した針山も、表面には真っ黒な髪だけだったので、
再度祖母に聞いてみたら、「白髪はより分けて芯に使った」と言っていました。
何か意味があるのかと思ったら、祖母曰く「そういうものだと思っていたから、
どうしてなのかよく分からない」とのことです。
う〜ん、答えが行き詰まってしまいました。
   

[2007/04/30 20:39:17]


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