『永劫回帰』

青糖舎

揺らめく髪のひと房に、情念の炎は燃ゆる。
めらめらと音をたてながらこの肉体を包む火焔
近代社会とは相容れぬものだとしても
原始の魂は栄えることを止めない。

春は訪れ
獣性は目覚める。
日は沈み闇のなか
命は命を求め彷徨う。
ひとはしょせん、けもののなれの果て。

漆黒の髪は夜の帳。
帳のむこうに潜むのは心。
燈された灯りがほの白い肌を透かす。
灯りはすなわち、命の灯火。
春に酔い痴れ
恋の美酒を味わう。
ひとはけもの。
春宵一刻、 値千金。

もつれあう長い髪は
謎を忍ばせ
花のなかに舞う。
蛇が悪徳の象徴ならば
その中心で
命は萌えいずる。

迷宮に住む異形の仔
けれどそれすらもまぎれもない命

しなやかにのたうつ
おんなのかみ

女人の胎内に生命は生じ
未来永劫命はまわり

春は久遠に輪廻する。
自分の尾を噛む蛇のように。

(2005/03/22)


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