「女冠者」(おんなかじゃ)

風詠

我が背に流る 黒髪は

乱世月日の 証なり

この黒髪を 今束ね

いざ立ち行かん 戦場(いくさば)へ


「意訳」

私の背中に流れる黒髪は
(私が生き抜いてきた)乱世の月日の証なのです。
この黒髪を今束ねて(兜をつけ)
いざ戦場へ参りましょう。

平安末期の女戦士をイメージして詠みました。
巴御前の他にも戦場へ赴いた女性は多かったと思います。
平安末期に編纂された歌集「梁塵秘抄」にも「薙刀持たぬ 尼ぞ無き」とあり尼僧でさえ武装していた時代ですから。
そんな乱世でも女達の髪は長かったのでしょう。

[2004/11/07]


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