1997.10.15 文責:倉島
ディベートにもいくつかの種類がありますが、ここでは学校教育や企業研修でよく行われている、アカデミック・ディベートについて説明します。 (DOSでやってるディベートはここを見て下さい)
アカデミック・ディベートには、主として、伝統的なストック・イシュー型と最近広まりつつあるポリシー・メイキング型の2種類があります。DOSではポリシー・メイキング型を採用しています。
以下の5点について討論するディベートです。アカデミック・ディベートの基本形で、初心者はこの型から入ることが多いようです。
- 現状の問題の深刻性
- 現状の問題の内因性
- 計画の問題解決性
- 計画の実行可能性
- メリットの対デメリット優位性
論点を、「メリットの対デメリット優位性」に絞って討論するディベートです。問題のあるなしにかかわらず、とりあえずプランを実行した場合に、メリットとデメリットのどちらが上回るかを議論するのです。問題の深刻性と内因性は考慮されません。また、計画の問題解決性と実行可能性も主たる論点となることはほとんどありません。
ディベートは、一般的に立論/尋問/反駁で構成されます。
自説を論理づけて説明し、これから行うディベートの論点と論拠を明確にするパート。反駁で議論する内容は、すべてこの立論の中で述べておかなければなりません。つまり、立論では、自己の持ち札をすべて相手に見せておかなければならず、反駁に入ってからの隠し玉はルール違反となります。
立論は、ストック・イシュー型とポリシー・メイキング型で若干異なります。
ストック・イシュー型 肯定側立論
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ポリシー・メイキング型 肯定側立論
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相手の立論に対しての質疑応答のパート。目的は、相手の立論の内容で不明確な点があれば、それを明確にすることと、相手の立論の不備を巧みについて、自己に有利な情報を相手の口から引き出すことです。
立論の中で出てきた論点にそって、議論を深めるパート。相手の議論に対して反駁しない場合は、認めたことになるので注意しましょう。
ディベートには、特に統一されたフォーマットはありません。多くの場合、立論/尋問/反駁で構成され、最初と最後は肯定側が話すことは統一されています。しかし、立論/尋問/反駁それぞれの回数や時間に決まったものがあるわけではなく、主催者側が適宜決定しています。以下にその例を示します。
立論が1回の場合 | 立論が二回の場合(DOSで採用) |
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