パワフル本望選手の移籍問題を扱った記事には、想像以上の反響をいただきました。いただいた多くのメールの中には、本望選手たちの移籍の問題にとどまらず、ボクシング界の制度改善についての真剣なご意見を含むものもいくつかいただきました。

　いただいたご意見・情報等は、僕個人の勉強材料にしておくにはあまりに惜しいものでしたので、ここに一コーナーを設け、ボクシング界のシステムをどのようにしていったらよいのかを考えてゆく場所のひとつにしたいと思います。

　僕個人は、けっして現在のボクシング界のシステムを根底から否定する意見を持っているのものではありません。むしろ、たいして儲かるわけでもないのに、いや、損をすることさえ多いのに、ボクシングジムを経営し、選手を育てようとしている多くのジム経営者の皆さんのことを思えば、安易に「ジム制度批判」などできない、というのが正直な気持ちです。

　ただ、ひとたびジム経営者とボクサーが不幸な関係に陥ると、最も救われようがないのは多くの場合ボクサーである、というのも否めない事実ではないでしょうか。二度とない若い日の情熱と、能力と、時間を捧げてリングを目指した結果が、リング上の敗北ではなく、人間関係に起因する惨めな挫折のみ、という事例は無数に、無数にあります。

　これをどうにかすべきではないか、という問題提起については、ジムを経営なさる方々の多くもうなずいてくださるのではないでしょうか。

　とはいっても、このサイトにはとりあえずなんの力もありません。ただ一ライターが、様々な角度からの意見や情報をうかがい、どんな可能性がありうるのかを話し合ってみたい、というだけのことです。

　手始めに、いくつか、いただいたメールをご紹介させていただきます。筆者の方々には、心から感謝申し上げます。

　今後も、ご意見等いただければ幸いです。　mario@myad.jp　までお願いします。

　粂川　麻里生