[戦評]▽WBA世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦
 
☆12月20日・大阪城ホール

               王者 ノエル・アラムブレット 判定 挑戦者 星野敬太郎
115-113
115-113
115-115

mario's scorecard

アラムブレット        

10
9

9
9

10

10

9

10

10

9

9
9
113

星野 

9

10

10

10

9

9

10

9

9

10

10

10

115
 
 
mario kumekawa

 星野はいい試合を見せてくれた。今回は歯を食いしばって前進し、プレッシャーをかけ、王座を「取り」にいった。上の採点は、「WBA=ベネズエラ・コネクション」を考慮に入れてやや辛めにつけたつもりだが、それでも2ポイントは星野の勝ちだ。

 たしかに、アラムブレットもよかった。終始緊張感を失わず、星野の闘志を受け止め、(昨日の徳山もそうだったが)見栄えは悪くとも、とにかく完全な相手ペースにならないようにどうにか動き続けた。しぶとい、とは言えるだろう。

 星野は終わった瞬間「負けた」と思ったそうだが、本当だろうか。思ったような試合はできなかったのかもしれないが、敗北を確信するような内容ではなかった。あるいは、「前回の結果が結果だけに……」という考えだったのだろうか。

 星野のようなベテランが、自分のファイトのスタイルやリズムに多少なりとも変更を加えるのは、大変なことだろう。それだけに、今回の試合には、再起した星野の燃えたぎる雪辱への思いを感じたのだが……。

 やはり、WBAでベネズエラ人に勝つことと、WBCでメキシカンに勝つことは難しい(大熊正二はその両方に長年挑み続けて、全盛期を不遇のうちに過ごすことになった)。

 あんまナメられたことをされ続けるくらいなら、日本で自前の「世界タイトル認定団体」を作ったほうがいいんじゃないのか? 


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