第44回・全日本新人王決定戦

 

[J・フライ級]

 國武孝光(西:ホンダフィットネス 7勝2KO1敗)

   −東代表、榎本信行が棄権のため不戦勝。

 

[フライ級]

 佐藤幹一郎(東:新日本木村 9勝5KO1敗1分)

   −西代表、山崎哲也に5回2分45秒KO勝ち

   寸評:4回終了間際の右1発でダメージを与えて、5回にフィニッシュし

      た。結構スタミナがある。

 

[J・バンタム級]

 中野博(西:畑中 6勝4KO)

   −東代表、川嶋勝重に3−0(57-56、58-57、59-56 )の判定勝ち

   寸評:粘りのあるサウスポー。川嶋の、強そうだが若さのないスタイルの

      穴をついた。

 

[バンタム級]

 稲垣勇(西:宮崎ワールド 7勝1KO)

  −東代表、藤掛真幸に3−0(59-55、59-55、60-54 )の判定勝ち

   寸評:サウスポーのくせ者、藤掛を2回に左フックでダウンさせると、すっ

      かりペースを握って自在に戦った。なかなか成熟している。

 

[J・フェザー級]

 洲鎌栄一(西:尼崎 10勝8KO)

  −東代表、坂東タカに5回1分19秒KO勝ち

   寸評:板東との強打者対決を制した。スピードとリーチがあり、パンチも

      なかなか切れるが、手数が少なく、とりわけジャブがないのが心配。

      しかし、好素材であることは間違いない。

 

[フェザー級]

 松信秀和(東:宮田 10勝7KO1敗)

  −西代表、服部世志夫に3−0(59-56、59-57、59-57 )の判定勝ち

   寸評:いろいろな意味で、全階級を通じて最も目立ったボクサー。たくま

      しい身体から迫力抜群のブローを繰り出すが、スタミナ、アゴ、ボ

      ディーなど不安も多い。西代表、服部もパンチが切れ、スタイルが

      安定した好素材だ。

 

[J・ライト級]

 本田正(東:ヨネクラ 5勝3KO1分)

  −西代表、中村つよしに5回2分4秒TKO(左目カット)勝ち

   寸評:アマ出身らしくまとまりがある。大きな武器はないが、リズムと前

      進力は魅力。

 

[ライト級]

 木村登勇(東:八戸帝拳 10勝3KO1敗)

  −西代表、松本猛に3−0(60-53、58-56、60-56 )

寸評:パワーはないが、スピードと安定感はなかなか。髪型のわりにおとな

     しいボクサー。

 

[J・ウェルター級]

 中橋祐仁(東:白井具志堅S 6勝1KO1敗

  −西代表、佐竹政市に2−1(59-58、59-58、59-59 )の判定勝ち

  寸評:アマ経験もあり、一見スタイリッシュだが、最後はがちゃがちゃした

     打ち合いでしのぎ勝つ。バランスの良さを生かした攻撃パターンがほ

     しいところ。

 

[ウェルター級]

 矢作賢二(西:松田 5勝2敗2分)

  −東代表、内藤賢二に3回2分40秒TKO勝ち。

  寸評:積極的な踏み込みになかなかスピードがあり、パンチも小さく強く打

     てる。ただ、今回はKO勝ちしたものの、やや攻め方が単純すぎるか

     もしれない。

 

[ミドル級]

 坂口雄教(西:盛岡 6勝2KO)

  −東代表、寺田智樹に6回2分40秒TKO勝ち

  寸評:決勝のサウスポー対決は乱戦になったが、冷静さとパンチの正確さと

     で上回り、4回に左一発でダウンを奪った後、最終回にフィニッシュ

     した。

 

[三賞の選考結果]

 

             最優秀選手賞: 中野博(J・バンタム)

             技能賞:    洲鎌栄一(J・フェザー)

             敢闘賞:    松信秀和(フェザー)