私が描いた路







アイツと私がいつも出会う場所。いつも何気に居る場所。

戦闘が一段落着いて、私は、食堂へと向かった。


きっと彼は傷ついて悩んでいるのだろうから。



アイツと通信が途絶えた時のあの不安、気持ち。

全部に名前がついたのかも知れない。


どんなに悩んで苦しいか、今なら分かる。


アイツが教えてくれたから。

アイツが私に教えてくれたから。




だから、今度は私が少しの助けで良いから。

同情なんかじゃない。

恩返しでもない。


ただ、ただ胸の奥底からそうしろと叫んでいる。


約束をしてくれたアイツに、私を会いに往かせなくては。





食堂で、ポツンと一人、座っていた。

その姿が心痛くて、声を掛けづらかった。


でも、往かなくちゃ。

往かなくちゃ。



何かに押され、無重力状態の中でもゆっくりと歩む。


私に気がついたのか、アイツはゆっくりと私の方を向いた。



「…よぉ。」

「…うん。」

気のせいかもしれないけれど、アイツの顔が安堵するように見えた。

「……ねぇ。」

「…なんだよ。」






彼のその痛々しい表情が心の奥底に波紋を広げた。







「……おかえり、なさい……。…ありがと…。」




今はただ、私にはこれしか言えない。






あとがき。

今日の種を見て思ったことです。ハイ。

つか、あのディアミリシーンは少な!!少ないぞ!!!!!!!!!!!!!(怒)

ミリィから近寄っていくのは良かったんだけどさぁ…;もうちっと二人の絡みを出して欲しい…;;

ちなみに、短小説集に書いたディアミリ話の要素も入ってます。

読んで下さいまして、ありがとうございました。

2003 8 30 伊予

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