「花」と言えば聞こえは良いが、俺と初めて会ったときの彼女は「花」と呼べるほど、似ても似つかない姿で襲ってきた。

「なんでっなんでアンタなんかがここに生きているのよ?!!」

枯れる寸前で、涙を流しながら声を張り上げてきた。

まさか、俺が言った一言が大当たりだとは思わなかった。

「な、なんだよっおまえ!」

思わずそう言ってしまったが、よく考えてみれば。

自分が悪いわけで。

そう思うと、罪悪感が浮かび上がる。



「…チッ。」

彼女の顔が離れない。

弱虫だと思っていたのに、心が強くて、心優しい彼女。


まるで。


「…食事よ。」

はっと我に返れば、医務室から移送された冷たい独房の牢の外には彼女が立っていた。

「よく、憎いヤツなんかに食事もって来れるよね、アンタ。」

ついこんな言葉が出てしまう。

「……。」

いつものように彼女は黙って、トレイを置く。


こいつは、わけわからない。


だから、興味がわくのかも知れない。


何か運命みたいなカンジで。



「…なぁ、そういえば、俺、お前の名前聞いてないんだよね。」

無性に知りたくなった。

「…アンタなんかに教えたくないわよ。」

思ったとおりの答えだった。




だけど、いつか。

知らなかった「花」の名前を知るように。

彼女の名前も分かるようになるんだろうな。



「ふーん…ま、いいや。あっ、ちなみに俺はディアッカ・エルスマンね。」



今はただ、この「花」を咲かせてやりたいとだけ、頭の片隅で思った。


                                     fin





あとがき

初書きディアミリッス〜。あわわ;全然ダメやん;愛だけはあるのにぃ(><;)「花」をミリィに例えたからダメだったのかな(汗)でもミリィって花じゃん!!ディアッカの花じゃん!!!!←違っ

ちなみに、私的ディアミリはディアッカの片思いでミリィちゃん、ちょっと気になるみたいなvv(死)

読んでくださってありがうございましたv

2003 7 3 伊予

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