1:ライバル




「――やっと、お前と戦うことが出来て嬉しいぞオレは…。プラティ。」

「わたしもだよ、ヴァリラ…。」





サナレを救い出して、すぐに決勝戦が始まった。





決勝戦の相手は、わたしのライバルのヴァリラ。





大事な人を傷つけたくないと思っていたけど。








今は身体がぞくぞく言っている。

わたしは彼と戦いたかったんだ。







ヴァリラもわたしと同じ気持ちのようだった。





「手加減しないからな。」

「うん。わたしだって。」






お互い、にっと笑って武器を構える。







そう。








これがわたしのライバル。









彼のライバルはわたし。











最初から決まっていたこと。




決勝戦の二人みたいな。