らせん






「う…っひっ…おに、いちゃん…おねぇちゃん…っ!」

おとうさんとおかあさんはちょっとまえにわたしをおいてどこかにいってしまった。

そして、いま、わたしは、けむりがたつのはらにいる。

おにいちゃんもおねぇちゃんもいなくてただひとり。

ぼろぼろなみだがでてとまらない。







「――おいっ!あそこに子供がいるぞ?!殺せ!!」




おおきなおとこのひとのこえがきこえてきて、えほんでみたことのあるけんをもってわたしにちかづいてきた。

「う…ぅあぁぁ……!!」

こわくてこわくてめをつぶったしゅんかん。





「がぁぁあっ!」

おとこのひとのへんなこえがしてめをあけた。




「――大丈夫ですか?」

りょうてににているけんをもって、えがおでわたしをみた。

「おにいちゃん…だれ…?」

おにいちゃんのきているふくのあかいろがとってもきれいだった。

「それより、ここは危ないですよ、姫。」

「わ、たし…おひめさまじゃない…。」

「こんな危ないところに貴女のような方がいるから、姫なのですよ。」

にっこりと、わたしをみてそういった。

わたしのめのまえにたって、やさしいえがおで。





「おひめさまじゃないよ…。」

「じゃぁ、私がお姫様にしてあげましょう。」

「え……?」

えがおがほんとうにきれいでききかえしてしまった。






「約束です、姫。」







かぜにのってへんなおとがして、あかいえのぐのようなものがおちてきた。

「…おにいちゃん?」

「姫は…私が守りますよ…っ。」

くちからあかいものがでて、おにいちゃんはくるしそうだった。

「おにいちゃん?!ねぇ!!」






「……もう、怖くないですから…私が、貴女を守ります…。やくそく、です……。」






めのまえがあかくなってわたしはいしきをなくした。











昔の出来事を思い出して、私は嗚咽を吐いた。

優しい笑顔だった陸遜。

私を救ったばっかりに、地に落ちた。

私を一人にした家の螺旋。

全てに憎しみを覚えた。





「――…っ!痛みも…過ちも…!」

顔を上げて、私は言い切った。

「――終わらせてやる。」











レポートを書いている手を止めて、入り口を見た。

「――なんだ、陸遜か。何か用?」

書き物をするときだけかける眼鏡をはずして、は入り口に立つ陸遜の方へ向いた。





「いえ… 殿、貴方は先ほど、私に会った事があると言っていましたよね?――…どういうことです?」

「あぁ…俺たちの家系の話はしたよね?俺は呉に行った事があるんだよ。君が幼い頃に。覚えてないだろうけど。」

「じゃぁ、名簿に書かれていた『』は貴方のことだったんですね。」

「孫堅様にあまり名前は残さないでくれって言っておいたのに…。」

溜息をついて、は腕を組んだ。





「…それで私はどうなるんでしょうか?」

「しばらく、うちに住む。の傍にいろ。」

「けれど、は…私を怯えている。たまに目が合うと…。」




「それはしょうがない。あいつは初めてだから。」




「――そうですか…。失礼しました。」

一切、陸遜の疑問にはあまり正確には答えなかった。

何も言えない雰囲気が出ていた。

「もう遅いから、寝ろ。」

「はい…。」

陸遜が出て行って、レポートに向き合った。

「…あいつは初めてだったからなぁ…本人が死ぬところを見るのは。」














古い家。

私はこの家に生まれ、螺旋に捕まった。









だんだん暗くなっていくのですが…?(汗)陸遜目立ってません。主人公の家の謎しか書いてないかんじです…(汗)いや、これから、ラブラブとは行きませんが、主人公の大切な人が陸遜だと書いていきたいです…。

この話は、が幼い頃、三国時代の、しかも戦の中に突然放り出されて、泣いてるとこに、陸遜が助けに来た。みたいな?

何故、彼女を知っていたのかと言うと…。はまだ秘密。