promise








緑色の絨毯のような草原に私は立っていた。

あの人にこの手にある花をあげたくて。

白い花を。

あの人の目の前に渡したら、手の暖かさが伝わってきた。







「――さんっ!姉さんってば!」

「…ふぇ?ちゃん??」

私より数段綺麗な黒髪が目の前にあった。

まだ眠い目をこすって、とぼけた声を出す。

「どぉしたの?ちゃん。」

「何とぼけてるのよ、姉さん。今日は何の日か知ってる?」

「えっと今日はぁ……。し、試験の日…。」

そこまで言って、私は慌てた。








「うっそぉぉー!!!ちゃんなんでもっと早く起こしてくれなかったの?!」

「だって、姉さん起きないんだもの。」

「兄さんは?!」

「昨日から学会。」

あぁ、高校入試の日にどうして寝坊をするんだろう、私。二つ下のちゃんの方がお姉さんみたい。

そんなことを考えながら、急いで制服に着替えて受験票をカバンに詰めて、靴を履きに玄関に行く。

「姉さん、御飯は?」

「途中でカロリー・メイト食べるから良い!」

「行ってらっしゃい。」

走りながら私は昨日の夜やっていた三国無双、どこまで進めたっけ?などと考えていた。

そして、今朝の夢のことをすっかり忘れて、いつのまにか、耳のピアスが翠色に光っているのを忘れてしまった。












「ぅぁ〜〜!!疲れたけど…なんとか間に合ってちゃんと試験受けれて良かった…!」

何科目かの試験が終わって、私は家への道を歩いていた。

もうすぐ春が近い。新しい芽の緑が綺麗に見えた。

「みどり……あっ!ヤッバ…今朝の夢のこと言ってないや…。」







家の特殊な家系。

それは私にとってすでに理解済みで楽しみな出来事だった。

「まぁ…色々大変だろうけど、良いんじゃない?」

家の説明をしてくれた兄さんに、そんなことを能天気に昔言った覚えがある。

ただ、ちゃんは難しい顔をしていたけど。








「私の場合、翠色…だよね、このピアス。ってことは…蜀?!」

耳につけていたピアスを掌に乗せて、いつ来るかは判らない「あの人」のことを思った。

今朝見た夢を思い出そうとしても、緑色の草原と、「あの人」の手の暖かさしか思い出せなかった。

「ん〜…ま、いっか!」

掌のピアスを再び耳に戻して、歩き出す。

しばらく行ったところで、いつも通る近道の空き地に差し掛かった。






一瞬。






夢の中の草原みたいに見えたが、すぐに土がむき出しになったいつもの地面に戻った。

目がおかしくなったかと思って私は目を擦った。

「――ぅ…っ!」

後ろから、人のうめき声みたいのが聞こえて、振り向くと。

「ちょっ…趙雲??!」

ゲームの画面から抜け出たような格好の、しかも新作の4の衣装の趙雲が横たわっていた。

「っ…あ、貴女は…?!ここは…?!」

なんだか、苦しそうな息遣いで、見てみると所々に血がこびり付いていた。

「そ、そんなことより、趙雲っ傷が!」

「?!何故、私の名を……っ!」

そこまで言って、趙雲は気を失ってしまった。

「うっわ〜…これは兄さん呼ばなくちゃ、携帯携帯は〜。」

簡単な止血をして、私は学会から帰ってきているか心配だけど兄さんを携帯で呼ぶことにした。











「――ねぇ、その布欲しいな…。」

あの人の手の中には私がさっき摘んできた白い花が沢山ある。

「この額の布か?」

「そう!」

額に巻かれたハチマキのような布。緑色の。

「――じゃぁ、がもう少し大人になったらだな。」

少し悪戯っぽい調子で言った。

「わ、私もう16になるんだよ?!」

「この身長が伸びたら、あげよう、貴女に。」

小さく、私だけに聞こえるように「約束だ」と言ってくれた。










はい、姉さまのお相手は趙雲でした〜。…趙雲書けない(滝汗)エセだぁぁぁ!!!ちゃんい比べて姉さまはなんだか、楽天的な考えですねぇ。まだ15歳(もうすぐ誕生日設定)で子供だし(え)