| 華
「――ごめんね、見っとも無い所、見せちゃって…。」 そういうはどこか吹っ切れたようだった。 赤く腫らした目蓋の奥の、瞳が私を写す。 「ありがと、司馬懿…。」 の、本来の雰囲気そのものの笑顔が咲いた。
それから、数日。 打って変わって、は元気に飛び回っていた。 これが本当のなんだろうと、私は思った。
ある時は、私を外に連れて行って「しばらくはうちにいるんだから」と言って衣類を買いにも出かけた。 ある時は、の住んでいる住居から、が学を学んでいる『学校』とやらまでの道のりを教えてもらった。
この世界はあまりにも自分がいた世界とは違うと感じた。 そして、やはり色々なものに興味を示し始めた。 特に、が行っている『学校』。 私も行きたいと言ったところ、『駄目だよ、司馬懿カッコイイんだから、みんなに囲まれちゃうよ?』と言われた。 人に囲まれるのは、さすがに嫌だと感じ、仕方なく諦めた。 その代わり、が持っている『教科書』とやらを毎日読んでいる。 さすがに、歴史のものは見ていない。 未来を見てしまうのはいけないと思っているが、やはり結局は我が「魏」が天下を取るのは目に見えているからだ。 それから、この世界の情報を伝える『新聞』や、たまによくわからない『番組』を流す『テレビ』も見ている。
今日も、居間で『新聞』を見ていると、すぐに時間が過ぎてしまって、時計を見ると六時を指していた。 ちょうど、ドアが開いて、が帰ってきた。 「ただいま〜、司馬懿〜。」 両腕に帰り際に買ってきた食材が入った袋が下がっている。 「今日は遅かったではないか。」 「うん、ちょっと学校が終るのが遅くて。」 が帰ってくるのと同時に、夕立になった。
「良かった…。ずぶ濡れにはもうなりたくないしね。」 苦笑して、私の方に顔を向けた。
「――馬鹿めが。あんなにずぶ濡れにまたなれば今度こそ風邪を引く。」 「あはは、そうかもっ。」
彼女の、笑い声が部屋に響いた。
この数日、の本当の「もの」が見れたような気がする。
それはまるで華が咲くように。
なんだか、仲良くなっているようです、お二人とも(え)そして、順調に慣れていっているようですね司馬懿(爆笑) やっと明るく出来ました。 |
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