| 黒く、冷たい感情が、湧き上がってきた。
「麻衣!!!」
すでに浄霊できる状態だというのに、ソレは麻衣にとりついた。 彼女の周りをジョンやぼーさんが囲んで、祓おうとしている。 そこまでは、予想の範囲内だった。
ソレが、麻衣の首に冷たく光る鎌を持つまでは。
ソレはぼーさんたちの後ろに立つ僕に向って語りかけてきた。
その言葉は一切僕の耳には届かない。
一点に。
首筋に浅く入る鈍く光る切っ先だけを見ていた。
麻衣の顔がソレによって、歪んだ笑いに変えられる。 酷く、自分の顔が、瞳が、見開いているのだと気づいた。 ソレの言葉が一つだけ、耳に、脳に入ってきた。
「――こいつが死んでも――」
それは、困る。 煩く、失敗をするバイトだが、いないと、困る。
いなければ、いけない。
僕のそばに。
体中が、冷たく、黒い感情が僕を支配する。 纏わりつく風が、鬱陶しかった。
彼女がいない。
それだけを考えるだけで。
薄く笑って、口から言葉が出た。
「――… まるで愉快な戯曲のよう・・・――」
おおおおおおお久しぶりです…っ!ガタブル;怒っているナルが書きたかったのです…。 20090314 伊予 |
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