04:恋占い








まもなく、アークエンジェルは宙へ向かう。

その前にあたしはオーブの海の見える丘にカメラを携えてやってきた。

潮風がとても気持ちよく感じた。






カメラのシャッターを切る。

その景色の端っこに、この季節に咲く花も納める。

もう耳に慣れた、その音が響いた。








宙に上れば、もうこの景色はしばらく見れない。

数年前見た、星たちと暗い宙が広がる景色ばかりだろう。








そこにいる、ちょっと生意気なヤツも思い出してしまった。

もうここ数年、会っていない。

別れる時、思いっきりフッてやったけど、それさえも笑顔で消された。

きっとアイツはまだ諦めていないんだろう。










別れるちょっと前、オーブに居たころもこんな季節で、花が咲いていた。

彼はそれを摘んで、花弁を一枚一枚とって占いをしていた。

彼は落胆していたから結果は悪かったんだと思う。

そんな様子を思い出し、あたしは少し笑ってしまった。










カメラを下げて、その花を一輪摘んで、花弁を一枚とった。












また…会えるかな。なんて思って。

もし、また会えることが出来るなら。















―――少しだけ素直に、そしてまた盛大にフッてやろう。

















笑顔を浮かべて、最後の花弁をとって。

それが風に乗って、目の前を通り過ぎた。















運命でディアミリを期待しちゃいけませんかね…もう(号泣)でも、ミリアリアがこんな風に思ってたら萌える。もう一回フラれちゃってください、エルスマン☆(え)

20050903 伊予