花瓶






作り物だけど、私はもういないウルフウッドさんの為に、花を買ってきました。





前に彼は私に話しをしてくれました。

「地球」には本当の花が咲いてるんや、と。



その花を見てみたい気持ちもあったけれど、私はこう言いました。

私は本当の花が見れなくても良いんです。だって、ダーリンが「本当」の花を見せてくれるから。と。





それを聞いた彼は少し驚いて、はにかみながら、あぁそうやなぁ。と言ってくれました。






あの頃は、本当に幸せで、全てが愛おしくて、しかたありませんでした。





作り物の花を数本。





陶器の花瓶に刺しました。





作り物と言えど、やはり綺麗です。





何故、貴方は死んでしまったのですか?







何故、私を置いて遠くへ行ってしまったのですか?







この花と花瓶のように、





私は貴方を包み込むそうな存在でありたかった。





私は貴方に包み込んで欲しかった。








水を吸い込み、咲き誇り、全てを掛けて愛したかった。






ガシャンと、その作り物の花が入った花瓶は音を立てて、私の手から落ちました。




fin





あとがき

ウルミリですっウルミリ!!(強調)なんか久しぶりに書きたくなりました、ウルミリ。しかも、ミリィちゃん怒ってるし(爆)ちなみに、アニメ版ですよ?

読んでくださってありがとうございました。

20040303 伊予

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