二人の永遠を…。 |
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凛とした月の夜。テラスの椅子に腰掛ける。そして口からはため息混じりに言葉が出た。「…調律者と融機人…天使アルミネかぁ…。」トリスの乗った椅子がギシっと音を出した。もう夜中なのか風は冷え切っている。だがトリスはそんなこと気にしない。それよりも森のことで頭は爆発しそうだった。(昼間はあんなこと言って自分をおさめようとしたけど…やっぱり…あたしは怖い…!)ネスもこんなだったのかななどと考えトリスは笑った。自分でも分かっているのだ。「ケジメをつけなくてはいけない」「みんながいる」だけど心の奥は不安でいっぱいだった。「あ〜あ…やっぱり…あたしも弱…い…な…っ。」声を殺して泣くのは慣れていた。だけど今日は…。「っ……くっ…ひ…っ」自分という存在の重さ。自分を渦巻く運命。 |
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「・・・トリス・・・?」突然後ろから聞きなれた声がした。もちろんトリスは声の主が分かり、後ろを向かないまま涙でぬれた頬と目をこすり、鼻声で言った。「…な〜に?ネス。びっくりするじゃない。」そこにはラフな姿のネスティが立っていた。「いや…眠れなくてね。君もか?」「う、うんそう。なーんか眠れなくて。…そろそろあたし部屋に戻るね!寒くなってきたし、ネスも冷えないうちに戻るんだよ?」じゃあ…と言いかけてトリスは椅子を立ち、顔を見せないようそそくさと立ち去ろうとした。しかしネスティはトリスの異変に気づき、手を取った。「待てトリス!どうしたんだ変だぞ?」つかんだ手に力を入れ、トリスを振り向かせるとその顔にはいくつもの涙の後があり目が赤く、それは月の光によって鮮明に映った。「トリス……。」「………。」トリスは必死に笑顔を作ろうとしていた。しかし作れない。そしてまた涙が流れてきた。二人の沈黙を破ったのはトリスのほうだった。「…あのね、ネス…。あたし、昼間はあんなこと言ったけど…やっぱり、怖いん…だ…。あたし…ネスのこと知ってるつもりだったけど…ちっとも知らなかった…知ろうとしなかった!」トリスの顔は笑っていたがそれはひどく痛々しかった。さっきあんなに泣いたのにまだ涙が出てくる。「ネスの…哀しみも…苦しみも…!」とうとう涙で言えなくなってしまった。二人の間に沈黙とトリスのすすり泣きだけが響いた。「…君は…バカか…?」突然ネスティはいつもの口癖を言った。その声はいつもと違い優しさをおび、力強い。そしてグイッとトリスを抱き寄せた。トリスの頭がトンとネスティの胸に当たる。「…ネ…ス?」「…君は本当にバカだな。僕のその哀しみや苦しみはいつも君の…トリスの笑顔で救われているのに…。それに、僕はもう哀しくない。」トリスを抱きしめる腕にいっそう力が入る。「君がいるから…僕は……!」「ネス…。」ネスティの背中にトリスの手が回される。こんなにも自分を必要としてくれる。こんなにも自分を大切にしてくれる。「…ネス、あたしもう迷わない…。ネスがいる…。ネスがいるからあたしは…。」二人の背に回された手は自然と暖かい。「トリス…ありがとう…。」「…ううん…。ネス、ありがと…。」月の光を浴びて創られた影は二人寄り添っていた。いつまでもこの永遠が続くように…。ヲワリ |
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あとがきという名の言い逃れ。
うふふ・・・もう何もいえません…(爆死)この頃小説のスランプに入ってまして。だからこんなに話がめちゃめちゃなんですよ;大好きなネストリもうまくかけない始末;だけど「決戦前夜の裏話」のようなギャグ?のようなものはいっぱい書けます。どーしてでしょう? |
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