紅葉
「キ〜ル〜ゥ〜!!早く早く〜っ!!」
山々の木達が段々と色づいていくこの時季。
ナツミとキールは町から離れた所にある山に紅葉を見に来ていた。
「ナ、ナツミ…ッ!もう少しゆっくり行こうよ…っ!」
「もうっ、キールってば!ほら、あともう少しだから。」
ほとんど完全文学少年のキールには少し辛い山道だった。
ナツミは軽々と先を歩き、すでに頂上に差し掛かっていた。
アルサックの葉が紅く色づき綺麗になっている。
それを見るたびに何度目か知らないナツミの笑顔を思い浮かべた。
「ふぅ…。」
「わぁ〜っ!キール見てみて!サイジェントが見える!」
頂上の高台に上ると辺り360°見渡せる。
そこに小さくサイジェントの町が見えた。
「ああ、本当だ…。」
ナツミの隣に行き、優しく微笑んだ。
「…また、来年も再来年も…ずーっと…キールと一緒に見ようね?この景色…。」
「…ああ。そうだな、ナツミ…。」
少し、キールの悪戯心に火が付いたのかナツミを抱き寄せ、耳元で囁いた。
−−次来るときは、子供も連れてこようか…?−−
fin
あとがき

キールさん、子供計画実施中ですか?(爆笑)一応設定としては三、四年後くらいで書いてみました。キルナツ、久しぶりに書きましたわ〜。キールさん、積極的ね。

読んで下さってありがとうございましたv

2002 10 12 伊予

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