欲しい言葉

ネスが帰って来てから数ヶ月…。
あたしはあの日から幸せを噛みしめている。
ネスが側にいる
ネスが帰ってきてくれた
それだけであたしは何もいらなかった。
そんな幸せな毎日を過ごしながらちょっと不安な気持ちも出てきて…
(ネスって…あたしにまだ一言も「愛してる」とか言ってないわよねぇ…)
ソファーに座って本を読んでいるネスを見ながらそう思ってしまう。
(そりゃぁ、「世界一大切な女の子」って言ってもらえらけど…やっぱり、言って欲しいよ…。)
こんなことを思ってしまうほど自分はネスに惚れてなんてちょっと恥ずかしくなった。
行動にも表れて。
目が合うたびにどきまぎしちゃって、まともに顔が見れない。
(−−やだっ…!あたしってば…!)
ふっと目が合ってしまい顔を赤くしながら背けてしまった。
その行動でネスは少し顔をしかめた。
「?トリス…?どうしたんだ?」
「な、なんでもいよ…!」
やだ…声が上擦ってる…!
2年ぶりに見る彼はとても大人になってて、かっこよくなってた。
髪も少し伸びて声も前より低くなって。
それなのにあたしは何も変わっていない。
少し背が伸びたくらいだし…。
ネスに名前を呼ばれるたびに心臓が跳ね出しそうになる。
「あ、あたし…!ちょっと外散歩してくる…っ!」
この雰囲気に慣れなくて思わず外に出てしまった。
「あ〜あ…あたしってば何やってるんだろ…」
ふて寝のように草むらにごろんと寝ころんだ。
「−−ああ、まったくだ。」
突然、上からネスがのぞき込んできた。
「ネス??!」
「君の様子が変だったから追いかけてみたら…昼寝とな…。」
少し溜息をつきながらあたしの隣に腰掛ける。
「ち、ちがうよっ!……。」
また恥ずかしくなって顔を背ける。
「…トリス、どうしたんだ?この頃…様子が変だ。」
「…な、なんでもないって…。」
「どこがだっ!」
悲しそうな顔をしながらネスは声を上げた。それは本当に…。
その声と一緒にあたしの上に乗る状態に。
突然の出来事で声も出なかった。
「…やっと…やっと君の側に帰れたのに君はどうしてそんな風に僕を見るんだ…。」
「ネス…。」
「…すまない…トリス。」
ああ、あたしのせいでネスが苦しんでる…。
やっと手に入れた幸せなのにお互いにまだつかめてない…。
ネス…あたしね…。
「大好きだよ、ネス。」
「トリス…。」
ネスの首に手を回してあたしの方からキスをした。
ただ触れるだけの。
「トリス…。」
「…ごめんね、ネス…。あたし、その…少し不安だったの…ネスってば、大人になってて…それに…。」
「トリス…今度は僕から言うよ…。
君だってとても魅力的になってて言いそびれていた。」
「んっ…。」
あたしがやるのとは違ってて…。
それが終わって少しボーッとしているとこに、ネスは耳元であたしの欲しい言葉を言った。
                                                fin.
あとがき

ごめんなさい!!!!!!(号泣)うまく書けないよぉぉ!!!!キリ番のリクなんですが…「新婚」なんてどこに行ったの(汗)ってかトリスの一人称で書く自体がヤバイって…;なんかネスティさん、性格変わってます〜(><;)本当にごめんなさい!!!!!!!!中途半端だし、話わかんないよぉ;これで許してください;

2002 8 25 伊予

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