I say..."I love you."










空がどこまでも青く澄んでいて、雲が綺麗だった。

隣にいるシュガレットに声をかけた。












「良い天気だね、シュガレット。」

「そうですね、プラティさま。」










二人でにっこり笑って、通い慣れている路地を歩く。

いつもの毎日。

いつもの風景。

ただそれだけで、心が和むのがわかる。

毎日、鍛聖の仕事で大変だけど、なんだかそれだけで良いような気がした。








ふと。








空の青さに気を取られた。

呆然と歩を止めて、見上げてしまった。




「プラティさま?」




シュガレットが声をかけてくる。








それを耳にしてさえも、見上げた。









心が和むのと同じように、どこかで、からっぽになっているところがある。

空の聡明な青さが、彼に似ていた。







「…会ってないなぁ、ヴァリラに…。」

そう呟くと、いつもは怒るシュガレットが珍しく「そうですね」なんて、曖昧な返事をした。

あの頃はまだほんの子供で、この気持ちに名前が無かった。

それが今になって、名前がわかった。











「――行こうか、シュガレット。」

シュガレットにいつもの笑顔を見せて、プラティはまた歩き始めた。

「はい。」











もしも

囁ける言葉があるとしたら

ヴァリラに言いたいことがあるの

それはね――――――












あとがき。

すごい久しぶりの本館更新です(^^;)そして、久しぶりのヴァリプラ。つーか、プラティの片思い(え)この頃は切ないカンジの小説?を目指し中。っていうか、月間?(え)

読んでくださってありがとうございました。

20050415 伊予