<翼人>
我ら翼人は風の民 / 風なる神、千の翼の鳥、サシュリカの子 / 銀の月を崇め、その導きに従うもの
我ら翼人は哮(たけ)る民 / 勇気こそは生きる糧 / 敵には復讐の牙を研ぐ
我ら翼人は飛ぶ民 / 風に乗りて天空を歩む / 風の精霊をともない / 友となし武器とする
我ら翼人は高き民 / 高く峻険な山々に住まう
我ら誇り高く、心ばえ高し / 時として傭兵となり / 多種族と交われども / その高きは沈むことなし
されど、我らも完全無欠にあらず / ときとして / 悪に染まるものあるはやむをえず
(友野詳『天空と大地の境に棲む異種族たち』より)

 翼人は、風の元素を崇める銀の月の種族です。他の銀の月の種族と比べると、発声や文字による情報伝達が可能なので、格段にコミュニケーションをとることが簡単です。
 猫とネズミがかけあわさったような容貌と全身を覆う短毛の毛皮、コウモリに似た大きな翼を持ってます。飛行できることをいかして、傭兵や運搬業者として人間に雇われることもあります。
 彼らの基本となる哲学は「復讐」という言葉で代表されます。そのため、仇をなされると彼らは絶対の復讐を誓います。一生を復讐に捧げる翼人も少なくありません。また、きわめて高レベルな生態学的な考え方を神から授かっています(ルナルには、まだ生態学という言葉は存在しません!)。

生息地:崖や高山などに集落を築くことが多いです。

分布:リアド大陸南西にあるラランの台地や、鬼面都市バドッカの眉森地区に棲むことが確認されています。その他にも、様々な場所で見かけることができます。その多くは人間に雇われていたり、なにか復讐の目的をもった翼人でしょう。

生活習慣:久しぶりに出会ったときの挨拶として、抱きしめた後に、頬をすりよせるというものがあります。翼人は小動物を主食にしていますが、小動物を食べる時は相手を生かしたまま食べるのです。


GMいずみのより
 翼人は、銀の月の種族のなかでもっとも人間に理解しやすい存在だと表現されています。
 ですが翼人は(人間からみれば、善悪の基準を超えた)独特の思想を有する、孤高の種族なのです。卑怯であくどい行為は嫌いますが、復讐のためなら手段(自分の命を賭けたり、赤の他人を巻き込んで犠牲にしたり──)をいとわない。信念が高く、プライドを傷づける行為を許さないところなどは、ネイティブ・アメリカンやモンゴル民といった少数民族がイメージの参考になるでしょう。
 この「復讐」に対する考え方を除けば、あとはけっこう柔軟な対応のできる種族のようです。
 銀の月の別の種族とは当然ライバル関係ですが、多種族に対しては中立の態度を示し、こちらから友好的に接すれば、彼らも誠実に応えてくれるかもしれませんね。
 また、上記の「小動物を食べる時は〜」についてですが、コレは本当です。疑わないように(笑)。

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