TRPG世代論

 ユーリ「はあ、陳腐なお題ですね」

 バレリア「それ言うたらあかんがな。確かに昔の『RPGマガジン』にもTRPG世代論載っとるだけやのうて、ネット上でも色々展開されとるらしいがのう」

 「RPGマガジン」のTRPG世代論:96年初めに掲載された。ホビーショップ等でバックナンバーを探すだけの価値はある。

 バレリア「まず第一世代は『D&D』や『T&T』や『パワープレイ』等やな」

 ユーリ「はあ!?『パワープレイ』は『D&D』なんかよりはるかに最近のゲームじゃあないですか」

 バレリア「世代論を語る時には時系列にとらわれ過ぎるとあかんのや。で、第二世代A型は『ソードワールド』や『ロードス島戦記』やのう。んでもってB型は……」

 ユーリ「あのう、バレリア。そのAやBというのはAがキスでBがペッティングでという……」

 Aはキスで〜:Cはセックス、Dが妊娠、EだかFだかが堕胎。参考:「のたり松太郎」第16巻 ちばてつや作 小学館

 バレリア「全く、イチから説明せんとあかんのか。ええか、まず第二世代が『世界設定』付きっちゅうんは分かるの?」

 ユーリ「ゲーマーとしての常識です!」

 バレリア「あんたの常識は貧弱やからなあ。まずのう、『SW』とかのA型―むろんこれは筆者の造語やけどな―TRPGはシステムと世界設定が合致しとらん。極端なことを言えば、世界設定を多少無視してもシステムは機能する。これが『ルーンクエスト』や『指輪物語』なんかやと全然違ってくる。『ルーンクエスト』は基本ルールだけで遊ぶならともかく、世界設定ことにカルトというものがしっかりとシステムに組み入れられている。これを第二世代B型というんや」

 ユーリ「あの〜、『クトゥルフの呼び声』も第二世代B型に入るのでは?」

 バレリア「ちっちっち、違うの。チットハプンズや」

 ユーリ「『笑いの文化人講座』からパクらないで下さい!」

 「笑いの文化人講座」:「TJかがわ」(ホットカプセル)内の大人気投稿コーナー。香川のタウン情報誌なのに、佐賀や長野からも投稿がやって来る。基本セオリーは「ヲタクを叩け(?)」だとか何だとか。

 バレリア「『クトゥルフ〜』の場合、SANチェックがあるやろ?あれが、このゲームを第三世代のTRPGにくいこませた主因や」

 ユーリ「はあ……。でも納得できませんねぇ、僕的には」

 バレリア「頭がスポンジやな、相変わらず」

 ユーリ「出典がバレバレのネタですねえ」

 バレリア「やかましわ。ま、第三世代というと汎用システムのTRPGという意識が強いのう。うちの知っとる範囲では」

 ユーリ「つまり、『GURPS』ですね?」

 バレリア「いや、ちゃうな。『GURPS』は独自の世界設定とそれに合わせたルールの変更・追加がなければ存在できない。基本ルールのみを使用するなら、第一・第二世代と変わらへん。『MAGIUS』は『GURPS』よりはるかにアバウトな汎用システムやが、単体では生き残れん―というより、基本ルールブックの存在そのものが謎や」

 ユーリ「じゃあ、第三世代って結局何なんです?」

 バレリア「特定のシチュエーションを再現するべくデザインされたゲームやな。この点で、『クトゥルフの呼び声』は第三世代に含まれるんや」

 ユーリ「なるほど。『SANチェック』ですね」

 バレリア「ケーニヒスティーガーを見たM4の乗員がやらないかんことやな」

 ユーリ「警告!それ筆者の先輩のネタですよ!」

 バレリア「こいつにつっこまれるとはな。ま、第三世代TRPGとしては『熱血専用』や『番長学園』等も含まれるのう」

 ユーリ「で、次は何なんですか?」

 バレリア「第四世代や。一言で表すなら、『ストーリー推進システム付きTRPG』やな。『トーキョーN◎VA The Revolution』、『ブレイド・オブ・アルカナ』、『天羅万象・零』等がこれに含まれる」

 ユーリ「そんなもんですかね〜」

 バレリア「そんなもんやと思うで」

(「犬の生活」のオチはいいので続く!)

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