マスターのメモ帳利用法

ユーリ「建設的なテーマですね」

バレリア「そーいや、そやな。こないだは『萩尾望都に見る口説き文句&プロポーズ』なんてやったし」

ユーリ「そーいえば、筆者は『楠桂に見る口説き文句&プロポーズ』を書くつもりだったんじゃ……」

バレリア「あれはボツ。余りに趣味にはしっとる」

ユーリ「確かに」

楠桂:少し年をくった人なら「ああ、『八神くんの家庭の事情』の作者ね」と思い出すだろう。現在は「鬼切丸」(小学館。オカルト)、「大都会にほえろ」(角川書店。モンスター・ハンティング&ラブコメ)、「山田君が通る」(集英社。オカルト・ギャグ)を連載中(98年7月末現在)。

バレリア「ところで、あんたはメモ帳をどーゆー風に使っとるんや?」

ユーリ「住所と電話番号を記録しています」

バレリア「……TRPGとは関係ない使い方しとるんやの」

ユーリ「どーやってメモ帳をTRPGに活用するんですか、とボケておきましょう」

バレリア「嫌味なやっちゃ、あんたは。ええか、1日24時間の間に誰かて1つぐらいは何かアイデアを思いつくもんや。頭が筋肉に(脂肪、クルミ、スポンジ等でも可)なっとてもな。で、常にメモ帳を持ち歩いて思いついたことをどんどん書きこんでいくや。この、『常に持ち歩く』というのがミソやな」

ユーリ「僕は白ミソの方が……」

バレリア「ボケの切れがイマイチやの、今日のあんたは。ええか、頭の中で思いついたことなんか控えとかん限りすぐに忘れてしまう。やから、ネタに困りがちなマスターはメモ帳にどんどん書きとめていってネタの元をためこむんや」

ユーリ「ネタの元?」

バレリア「思いついたことというのはたいていの場合、断片的でしかも実際には使えないものの方が多い。まあ、10個思いついて2,3個モノになるかどうかや」

ユーリ「そんなもんですかあ?」

バレリア「筆者の知ってる範囲ではそうや」

ユーリ「ところで、『ネタの元』ってどういう意味なんです?話をそらさないでちゃんと説明して下さいよ」

バレリア「つまり、『第2のメモ帳』を用意しておくことやな」

ユーリ「はあ?」

バレリア「分からんやっちゃな〜。メモ帳に書きこんだ『ネタの元』を整理して、後で読み返しても分かるように手際良くまとめておくためのメモ帳のことや」

ユーリ「でも、わざわざ2冊も用意しても無駄のような気が……」

バレリア「あんなあ、さっきも言ったやろ。最初にメモ帳に書きこんだ段階では、『断片的でしかも実際には使えないものの方が多い』と」

ユーリ「なるほど、分かりました!」

バレリア「ほんまかのう、まあええけど。まあ、『第2のメモ帳』に書き記す段階で、『ああ、これはこーやれば使えるな』とか、『うーん、これは小説には合っているけど、TRPGには不向きやなあ』というように、『ネタの元』がほんまもんのネタになってくる。こうした過程を踏めば、メモ帳に最初に書いておいたことはほとんど『使えない』ことが分かる」

ユーリ「なぜですか?」

バレリア「思いついた時はおもしろいと感じても、『第2のメモ帳』に書きこむ段階でさほどおもしろくないことに気づくからや。それから、既に似たようなネタが使われている、という場合もある」

ユーリ「ああ、それってありがちですよね。以前、『RPGマガジン』に「『ウォーター・ワールド』に先をこされた(泣)』って嘆いて投稿していた人もいましたよね。」

「ウォーター・ワールド」:数年前に公開されたケビン・コスナー主演のSF映画。地球(だったよな?)の大部分が海洋となっているという設定だった。筆者はまだ見ていない。

バレリア「それから、『第2のメモ帳』についてやけど、これは実際のメモ帳ではなく大きめのノートにした方がいいの」

ユーリ「なぜですか?」

バレリア「大きめのノートであれば書き写したネタも見やすいし、行間をあけておけば後から思いついたり、考え直したことなんかもドンドン書き加えやすい」

ユーリ「なある」

(萩尾望都の「残酷な神が支配する」の結末が気になるので続く)

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