男性プレイヤーによる異性キャラの演じ方
ユーリ「うーん、これは深刻な問題ですねえ」バレリア「ほやろな。たいがいのプレイヤーはここでつまづくのお。ま、うちにはよう分からんけん、あんた実体験を話してみい」
ユーリ「そうですねえ。以前は『ですます』調ですましてましたねえ」
バレリア「それやと、女性僧侶ぐらいしか演じれんぞ」
ユーリ「いえ、薄幸の姫君も可能でしょう」
バレリア「何を言うとるんじゃい!昔、『ファンロード』に紹介されていた意味不明なルールを盛りこむつもりか」
意味不明なルール:プリンセス技能レベル(一般技能として扱っていたのだと思う)が上昇するほど誘拐されやすくなるというルール。「ソード・ワールド」よりも「ワープス・ファンタジー」に合っている気がする。なお、「ワープス」と「ガープス」は全く別物なので混同しないように。
バレリア「まー、あれやの。開き直って徹底的に女性的に演じるというのも無理があるのお。この場合、演技力があるとかえって気持ち悪くなるという……」
ユーリ「症状が発生するんだね。で、潜伏期間はどのぐらい?」
バレリア「無理矢理変な方向に話を持っていくな。うちの言いたいことは、異性キャラを演じることがいかに面倒なことであり、それをどう解決するかを考えていこう、ということや」
ユーリ「しかし……女性が男性キャラを演じても気持ち悪いとか言われないのはなんででしょうか」
バレリア「うーん、それに答えようとしたら心理学の分野まで手を伸ばさんといかんなあ。まあ、その問題はとりあえず棚上げや。まー、昔の『RPGマガジン』には『ニューハーフを演じればいい』ってなことを提案していた人もおられたのう」
ユーリ「両性具有というのもいいんじゃないですか」
バレリア「両性具有を扱っているゲームがどれだけあるんじゃい!第一、それでは解答になっとらんよ」
ユーリ「じゃあ、こういうのはどうでしょう。つまりですねえ、サラシを胸に巻いて……」
バレリア「そんな幼稚園児でも分かるような演じ方でどないするねん!いわゆる、ボーイッシュなキャラクターもそれに含まれとるの。それも使われ過ぎてネタとしては古過ぎるがな」
ユーリ「うむう、それがしは寿司におけるネタの鮮度というものを……」
バレリア「ボケ続けるな!話がちっとも進まんやろが!」
ユーリ「うーん、困りましたなあ。じゃあ、カギカッコをつけるのは?」
バレリア「カギカッコ?何やねん、それは」
ユーリ「よーするに、『○○は「Aに違いないわ!」と言った』ってやつですよ。これなら、問題はあまりないように思えますけど……」
バレリア「一番無難な解答やな。可もなし、不可もなし、といったところかのう。けどな、それやと緊迫した場面でシラケル恐れがあるんとちゃうか。他の連中がカギカッコ発言でないのに、1人だけカギカッコ発言では何ともしまりがないのお」
ユーリ「まわしの外れた相撲取りは負けですから」
バレリア「何かサムイ冗談やの。ま、あんたがそんなやから、うちが解決策を一つあげてみるわ」
ユーリ「というと?」
バレリア「しれたことや。方言を使うんや。特に広島弁がオススメやな」
ユーリ「何でわざわざ広島弁だけをプッシュするん?他の方言でもいいような」
バレリア「ま、確かにそうや。ほやけど、香川から余りに離れた地域の方言でも演じろいうたかて無理やろ。関西弁やとノリがベタベタになるけんな」
ユーリ「讃岐弁は?」
バレリア「うん、徹底して讃岐弁にこだわるのもいいかもしれんな。でも、中途半端やといつもの演じ方と同じになってまうで。とりあえず、菊池寛の『父帰る』や『屋上の狂人』を読んでおくのもええやろ」
ユーリ「で、元に戻るけど、広島弁の利点は?」
バレリア「冒険者っちゅうのは、アウトローいわば無宿人や。そうなると、一般人からはヤのつく人みたいに見られてるよなあ。という訳で、アバズレっぽさを出すには広島弁がええんや。まあ、『とても』とか『非常に』を意味する『ぶち』という言葉と『だから』に相当する『ほじゃけえ』を使っていれば広島弁っぽくなるな」
ユーリ「でも、やっぱ逃げの一手という気が……」
バレリア「しゃあないがな。この問題はちょっとやそっとで解決するものやないんやから」
(続かせるべきか?)