輪廻戦記ゼノスケープ プレイレポート
二階堂早苗の場合

書いた人:黒光 崇

 こんな、夢を見た。

 真夜中、暗い校舎の中をボクは得体の知れない化け物から逃げていた。ホラー映画のヒロインでもあるまいし、逃げ場のない屋上へと走っていく。
 案の定、追い詰められてしまった。そのころには夢だと気付いていたから、「ああ、このまま死んじゃうんだな」と他人事のように考えていた。
 そのとき。映画のヒーローが登場するかのように、一人の女性が私と化け物の間に立ち塞がった。ただ、その女性の手には、あきらかに剣呑な黒い爪が生えていた。

 GM「というところで目が覚めます。では、自己紹介をどうぞ」

 プレイヤーA(以下早苗)「二階堂早苗です。アスペクトは金星で、ピースはクイーンです。とある高校にはいったばかりの一年生で、女性です。」

 GM「うつろわざる徴は?」

 早苗「金髪にしました。でも、普段は黒く染めてます。校則にひっかかっちゃいますから」

 GM「では始めようか」

 早苗「質問していいですか?」

 GM「どうぞ」

 早苗「なんでプレイヤーがボクだけなんですか?」

 GM「今回は新しいシステムに初チャレンジということで、とりあえず慣れておきたかったら」

 早苗「モルモットですか」

 GM「平たく言うとそうなる」

 GMが付属のカードを並べ、校内のマップを形づくっていく。
 その上を移動して戦闘したり、情報収集したりするわけだ。セッションシートに書いてある順に行動するのだが、今回は1on1なので略。
 ラブコメネタ等を交えつつ、セッションは進む。そのうち、落とした鍵を探す女生徒と出会った。あちこち探し回るものの、結局見つからなかった。
 放課後になり、部活を終えた早苗は(偶然にも)忘れ物を思い出し、夜の教室へと急ぐのだが……

 GM「(ゼノスケープカードを置きながら)玄関から校舎の外へ出て、君が辺りを見回すと、そこは一面の荒野が広がっている。銀色の満月と、その光に照らし出されたいくつかの人影が見える」

 早苗「ここは……どこ?」

 人影(GM)「鍵を出してもらおうか、お嬢ちゃん」

 早苗「そんなの知らない」

 人影(GM)「とぼけるなら無理矢理にでも聞き出すとしよう」

 いきなりの戦闘になる。人影は三体のゾンビをあやつり、早苗に襲いかかる。まだ覚醒してない早苗には回避しか出来ない。このまま全滅か、と思われたそのとき。
 ゾンビの片腕が消し飛ぶと同時に、さきほど鍵を探していた女生徒がゾンビの前にたちはだかった。

 女生徒(GM)「『大丈夫よ、あなたにはあんなやつらくらい簡単に倒せる力があるのだから。目を閉じて思い出して、あなたの以前の姿を。』ここで覚醒できますけど、します?」

 早苗「しますします(死にそうだから必死)」

 かくして早苗は覚醒した(覚醒点を割り振る)。見知らぬ女生徒とともにゾンビに立ち向かう。いくら雑魚とはいえ、GMが引くカードが絵札やジョーカーだったため多少苦戦する。
 それでも、数ターン後、撃退することができた。

 人影(GM)「女、覚えておれよ!」

 早苗「ふう。いったい、あいつらはなんだったんですか?」

 女生徒(GM)「……聞きたい?」

 To be continued……



 〜セッション終了後〜

 プレイヤーA「モノレイヤーシナリオでも十分おもしろいですね」

 GM「そうだね。ダンジョンを作るような感覚で作っていけばいいかもしれないね。カードごとにイベントを用意して、Aのイベントが終了したらBのイベントがこちらで発生する、というかんじで」

 プレイヤーA「次回はどうするんですか?」

 GM「デュアルレイヤーシナリオに挑戦だ。プレイヤー人数も倍増させるぞ」

 プレイヤーA「ワーイ」

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