文學的マンガ一覧

 # ★:管理人既読。F:fjで収集。同じく、gc:gcml、co:comicadelicで収集。

 # その他情報提供者によるもの
 [カ=カナさん:11作品] [し=しばっちさん:10作品] [跡=跡上史郎さん:1作品] [う=うわのそらさん:1作品] [R=RRさん:2作品] [有=有二さん:1作品] [em=emukoさん:2作品] [ネ=ネネムさん:1作品] [古=古都さん:1作品] [つ =つじさん:2作品]

 ・作家がモデルになっているもの

 *曽根富美子 『含羞(はぢらひ) 我が友中原中也』★ 講談社
 サブタイトルにあるように、中原中也に関してのもの。小林秀雄との関係も。もち、女がらみ。

 *谷口ジロー 『「坊ちゃん」の時代』『秋の舞姫』『かの蒼空に』『明治流星雨』『不機嫌亭漱石』★ 双葉社
 夏目漱石に関するエピソードなど。森鴎外や石川啄木など、他多数出演。

 *村上もとか 『私説昭和文学』★ 小学館
 太宰治・永井荷風・梶井基次郎・坂口安吾、それぞれの作家に関する身辺物語。フィクションです。

 *高橋千鶴 『戀むらさき』F 講談社
 与謝野晶子の話?

 *里中満智子 『晶子恋歌』gc
 与謝野晶子がモデルになっている。

 *『栄光なき天才たち』★ 集英社
 島田清次郎と樋口一葉のエピソードが。

 *シリーズ『戦争と人間 2 麦飯男爵 高木兼寛』F 講談社
 森鴎外が軍医として登場しているそうです。田山花袋も出てくる???

 *森美夏・大塚英志 『北神伝奇』しカ 角川書店
 宮沢賢治とか柳田国男とか登場。同コンビで折口信夫が主人公の『木島日記』も。江戸川乱歩も登場。島崎藤村の「椰子の実」の引用もあり。団鬼六『外道の群れ』のモデルお葉も登場。

 *森川久美 『思ひ出』し
 設定や主人公の呼ばれ方など、北原白秋の『思ひ出』と類似点が多い。

 *矢代まさこ 『コミグラフィック日本の文学』第8巻「或る女 惜しみなく愛は奪ふ」gc 暁教育図書
  「或る女」「惜しみなく愛は奪ふ」と有島武郎の人物紹介的があり。

 ・近現代の名作をマンガ化したもの(関連の深いパロディも含む)

 *池上遼一 『池上遼一近代日本文学名作選』★ 小学館
 芥川龍之介の『地獄変』、菊池寛の『藤十郎の恋』、泉鏡花の『天守物語』などのマンガ化。

 *山本直樹 『眠り姫』(『君といつまでも』所収)★ 小学館
 内田百閧フ『山高帽子』が元ネタになっているもの。山本直樹なのでエロマンガになってるけど。

 *須藤真澄 『電気ブラン』★ 竹書房
 太宰治の『陰火』にある「尼」がマンガ化されたものが収められている。

 *竹本みつる 『伊豆の踊り子』gc りぼん’67、3月号付録
 川端康成の作品のマンガ化。

 *山田花子 『嘆きの天使』★ 青林堂
 宮沢賢治の『いてふの実』がマンガ化されたものが収められている。

 *大島弓子 『いてふの実』gc コミックトム’86、3月
 同じく宮沢賢治の作品化。

 *ますむらひろし 『光 銀河鉄道の夜』F
 言うまでもなく宮沢賢治の同名作品。

 *ますむらひろし 『[ますむら版]宮沢賢治童話集』つ(詳細情報提供) 朝日ソノラマ
 (『風の又三郎』や『どんぐりと山猫』など、宮沢賢治の作品のマンガ化(跡)。)
 風の又三郎・賢治に一番近い風(1983) 巻頭辞、あとがき
 グスコーブドリの伝記・賢治に一番近い波(1983) 巻頭辞、あとがき
 銀河鉄道の夜・賢治に一番近い光(1983) 巻頭辞、あとがき
 雪渡り+十力の金剛石・賢治に一番近い虹(1984) 巻頭辞、あとがき、原文 
 猫の事務所+どんぐりと山猫・賢治に一番近い森(1985) 巻頭辞、あとがき、原文
 銀河鉄道の夜(初期形)ブルカニロ博士篇・賢治に一番近い火(1985) 巻頭辞、あとがき、「春と修羅」序

 *『宮沢賢治漫画館』つ し gc 潮出版社
 宮沢賢治の作品マンガ化。
 宮沢賢治漫画館
1(1985) 畑中純の賢治版画館
 セロ弾きのゴーシュ(あすなひろし)
 カイロ団長(水木しげる)
 注文の多い料理店(永島慎二)
 月夜のでんしんばしら(スズキ・コージ)
 氷河鼠の毛皮(たむらしげる)
 エッセイ=決定的瞬間・二十四歳(谷川雁)
 コラム=賢治博物館(板谷英紀)

 宮沢賢治漫画館
2(1985)
 狼森と笊森、盗森(村野守美)
 ひかりの素足(樹村みのり)
 フランドン農学校の豚(やまだ紫)
 北守将軍と三人兄弟の医者(スズキ・コージ)
 黄色のトマト(坂口尚)
 版画・エッセイ=風の人・宮沢賢治を求めて(畑中純)
 コラム=賢治博物館(板谷英紀)

 第5巻:「かえるのゴムぐつ」林静一、「雪わたり」永島慎二、「鹿踊りのはじまり」村野守美、「十力の金剛石」坂口尚、「ざしき童子のはなし」樹村みのり、「水仙月の四日」松本零士

 *片山愁 『銀河鉄道の夜』F
 これまた言うまでもない宮沢賢治もの。

 *吾妻ひでお 『とつぜんDr』『うじわく男たちのホッケ定食』F
 宮沢賢治の『どんぐりと山猫』のパロディ?

 *土田世紀 『春の夢』★ 文芸春秋
 同名の宮本輝の作品をマンガ化したもの。(ちと新し過ぎかな)

 *中島一恵 『海神別荘』F
 泉鏡花の作品のマンガ化。

 *三木内麻耶 『夜叉ケ池』F
 泉鏡花の作品のマンガ化?

 *波津彬子 『夜叉ケ池』『海神別荘』『天守物語』Fし
 泉鏡花の作品のマンガ化。巻末に「泉鏡花を訪ねて」という漫画があり『義血侠血』『縷紅新草』の2作品の舞台になった場所を紹介している。

 *水木しげる 『ざこね』『たらちねの巣』『当世ますらを団』『貧乏おそそ』『マッチ売りの少女』『猥談指南』F
 すべて、原作は野坂昭如?

 *吉森みきを 『ほたるの墓』gc りぼん’69、7月号付録
 野坂昭如の同名作品マンガ化。

 *江口寿史 『百合』(『江口寿史のお蔵出し』所収)★co イースト・プレス
 川端康成の『掌の小説』のパロディ。

 *金子節子 『潮騒』gc りぼん’73、10月号付録
 三島由紀夫の作品マンガ化。

 *南部ひろみ 『野菊の墓』gc りぼん’73、11月号付録
 伊藤左千夫の作品マンガ化。

 *ささやななえ 『たけくらべ』gc りぼん’73、12月号付録
 樋口一葉の同名作品マンガ化。

 *上村一夫 『たけくらべ』gc
 樋口一葉の作品のマンガ化か?(確認できず)

 *ながいけん 『走れセリヌンティウス』(「チャッピーと愉快な下僕ども」所収か?)R
 太宰治『走れメロス』のパロディ。

 *畑中純 『コミック版「鍵」』し 小池書院刊
 谷崎潤一郎の『鍵』の畑中純が翻案した作品。谷崎らしき脇役が登場し、軽口を叩く。

 *坂田靖子 『カーライル博物館』し
 夏目漱石の原作による。

 ・作家が原作などに関わっているもの

 *たなか亜希夫 『南回帰船』★ 双葉社
 中上健次が原作者である。原作者の死去により、第4巻で中断されたまま。

 ・小ネタとして文学が登場しているもの

 *高橋留美子 『めぞん一刻』★ 小学館
 夏目漱石の『こころ』が登場。未亡人・二人の男が求愛、という共通点があるからか。五代さんが教育実習先の学校で用いる。

 *吉野朔実 『月の桂』(『いたいけな瞳』所収)カ 集英社
 夏目漱石『夢十夜』の一部を翻案使用。

 *山岸涼子 『朱雀門』(『笛吹き童子』所収)カ 秋田書店
 芥川龍之介『六の宮の姫君』を引用。

 *つげ義春 『ある無名作家』★
 主人公が、小川国夫の『アポロンの島』を読むように薦められる。

 *岩館真理子 『薔薇のほお』カ 集英社
 中原中也を引用。

 *浅田弘幸 『眠兎』カ 集英社
 全編に中原中也の詩が。

 *耕野裕子 『夢みたものは・・・』(『メロンパン』所収)カ 集英社
 立原道造を引用、詩集を小道具として使用。

 *新井英樹 『ザ・ワールド・イズ・マイン』★ 講談社
 宮沢賢治の『なめとこ山の熊』がストーリーの展開に係わってくる。

 *土田世紀 『編集王』★ 小学館
 太宰治の写真が出てくる。若い編集が、それを見て誰だかわからない、という設定。

 *佐々木倫子 『おたんこナース』★ 小学館
 主人公の若き日の読書として太宰治が。架空の設定として太宰本人や奥さんまで登場。。。

 *相原コージ 『コージ苑』★ 小学館
 太宰治をネタにしたキャラ「太宰はん」が登場。自意識過剰ですぐに首をつってしまうが。。。堀辰雄や武者小路実篤までも。

 *岩重孝 『ぼっけもん』★ 小学館
 坂口安吾の小説が引用されている。第1巻。梶井基次郎の引用もあった気が(うろ覚え)。

 *つげ義春 『近所の情景』★う
 梶井基次郎の『檸檬』からの長い引用あり。作品の雰囲気も『檸檬』的な感じ。

 *喜国雅彦 『月光の囁き』カ 小学館
 各巻の冒頭に三島由紀夫・谷崎潤一郎・川端康成・泉鏡花・坂口安吾からの引用あり。

 *佐々木倫子 『美人』(『林檎でダイエット』所収)★カ 白泉社
 主人公が憧れの本屋の店長と塚本邦雄の第一歌集「水葬物語」について会話する。

 *小野塚カホリ 『セルロイドパラダイス』(『僕は天使ぢゃないよ。』所収)カ マガジンマガジン
 冒頭で寺山修司の引用。この他に矢川澄子の名前が出てくる短編が存在。

 *美内すずえ 『ガラスの仮面』カ 白泉社
 ヒロイン・北島マヤとライバル・姫川亜弓が樋口一葉「たけくらべ」の美登利をそれぞれに演じて激突する。

 *上座理保 『マインカンプ』カ 集英社
 尾崎紅葉の『金色夜叉』名場面集・貫一お宮の別れを上演するシーンが。

 *おかざき真理 『海の吐息を聴け』(『マリーン』所収)R
 萩原朔太郎の詩が引用されている。

 *手塚治虫 『七色いんこ』有
 毎回演劇ネタなのだが、安部公房の『棒になった男』のネタがある。

 *森川久美 『花宵曲』し
 主人公が、北原白秋の詩(『雪と花火』にある「片戀」)の一節「薄着のネルのわが憂ひ」とつぶやく。

 *川原泉 『バビロンまで何マイル?』し
 主人公の一人が図書委員で、冒頭、柳田国男「木綿以前の事」小林多喜二「蟹工船」徳永直「太陽のない街」宮本百合子「貧しき人々
の群れ」などにふれている。

 *ちばひさと 『林檎料理』し
 伊藤静雄の詩「林檎料理」引用。

 *水木しげる 『昭和史』★古
 石原慎太郎の『太陽の季節』が流行ったことや、三島由紀夫の自決の事件のことが取り上げられている。

 *水木しげる 『その後のゲゲゲの鬼太郎』em
 柳田国男が登場する。

 *楠本まき 『KISSxxxx』し 集英社
 梶井基次郎の『桜の樹の下には』が引用されている。そこから文学的な話へと。

 *前川つかさ 『三四郎の恋』ネ 竹書房
 梶井基次郎や宇野千代や菊地寛などが、登場している。

 *小野塚カホリ 『キャラコリ・デュ・ネギス』(『花』所収)em マガジンマガジン
 セックスの感覚の譬として、尾崎翠の『第七官界彷徨』を引き合いに出している。

 

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