記事タイトル:飼育舎の床をコンクリートにするときの 重要な注意点 


書き込み欄へ  ヘルプ
お名前: 中川美穂子   
(以前の投稿から飼育舎の床の課題について具体例を転載します ) 
せつこ   

 さっそく丁寧に返事がいただけて感謝しています。
私も、うさぎの本はけっこう持っているのですが、
学校の飼育舎の有り方なんて本屋さんにいっても今まではなく、
私が学校うさぎに関わった6月からこの3か月試行錯誤の毎日でした。
さっそく、先生の本を注文したいと思います。
 それにしても、学校がやった床をコンクリートにする工事は
「手引書」をきちんと読んでなかったからでしょうか。(飼育舎を
新しくしたわけではなく、床だけコンクリートにしたのです。)
今後、こんなかえって手間のかかる床にしないように
文部科学省に通達でも出してもらいたいと思ってしまいます。
 参考までに、飼育舎の広さは、2間×4間。池があり、アイカモ3羽とこないだまで
まがも1羽(8月死亡)、そして、飼育舎の中の小部屋にはシャモが1羽かわれています。
(このシャモを扱えるのは、卒業したうちの息子とその友達くらいで、
今の飼育委員の子は誰も扱えません。)この小屋にうさぎが21匹います。もう1つ
の小屋は6角形で1辺が0.75間くらいです。こちらには、鶏が1羽とうさぎが
10匹います。

    [2002/09/22 07:42:12]

お名前: 中川美穂子   

私たちは、床をコンクリーにする時、必ず水洗いを想定していました。
排水路をつくり、床に傾斜をつけ、毎日 糞を掃きとり、尿をブラシで洗い流します。

 必ず床には傾斜をつけて乾燥させます。
また、畳半畳から1畳くらいの枠を作り、10センチ深さの土を入れて、足休めの場にして
欲しいとしています。そこで排尿、排便、ニワトリは砂浴びをするので、浸透する構造
にしておきます。(必ずウサギがもぐっていかないように、大きめの割栗石を50センチ以上の深さに敷いておきます ブロックや簡単な敷石ではウサギに突破されます)
掃除のときに、
 糞と一緒に土が掃き取られるので、新鮮な土を補うことで衛生を保ちます。

またご指摘のように、排水口が詰まるので、必ず毎日糞や毛を掃きとることが大事です。
そして、排水口は細かい網をかぶせると良いでしょう。

 どちらにせよ、きれいに飼育しようとすれば、6〜8畳くらいの飼育舎で2,3匹から
多くても5匹以下の飼育数ではないかと思っています。

やはり31匹は多すぎて世話が大変ですので、
 校内でキャンペーンをして、なるべく数を減らし(できたらオスを減らす)、まだ多
いときは教室でケージ飼いを1ひきづつなさると良いと思います。

土の床の時は、糞が綺麗にならず、糞尿か土か分らないところで、じめじめした床に
カビが生え、ウサギの爪や毛、そして腸内にもカビが生えるところがよく見られるため、
子どもにも不潔になるため、コンクリート床推奨しています・

 とりあえず、足の裏が痛んでいるようなので、乾草やわらを入れて応急処置として、
なるべく早く土の足休めの場所を作ったほうが良いと思います。しかし、排水のための
傾斜がついていないため、乾草は直ぐに不潔になるかもしれません。机みたいにブロッ
ク1枚位の高さのところをつくりそこにわらや乾草を敷いて、足休めを作ったらいかが
でしょう。尿で濡れないように。
しかし、31匹では大変ですね。
 是非、獣医師さんに相談して、そこの学校にとって一番良い方法を検討していただ
いてください。
 

 せっかく新しく飼育舎をしたのに、残念な気がします。

またもう直ぐ冬ですので
しっかりした木でできた飼育箱を大急ぎで作ってやって下さい。
鎌倉の学校では、りんご箱を大量にもらい、ウサギのための出入り口のついている開け
閉めできる蓋(掃除のため)をつけてブロックの上に置いて巣箱にしています。

 私の書いたマニュアルにも書いてありますので、ご参考になさってください。

 

    [2002/09/21 19:14:13]

お名前: せつこ   

 すみません、さっきのメールした後で今までの掲示板を見ました。
今までの掲示板にのっていることと重複するお答えをさせては申し訳ないです。
今までの以外でのアドバイスあったらお願いします。
 後、正直言って疑問があります。コンクリの床だとうさぎのおしっこがたまります。
雨の日などは床のおしっこがたまったままで蒸発せず、寝るところもなくなります。
土の時はたまりませんでした。床の構造が悪いとは思います。(傾斜などない)
現状を打開する策があったら教えてください。
今はモップでふき取っているのが精一杯です。
 掃除もけっして楽ではありません。
もうその学校を卒業してしまった息子がいうには土のほうがそうじが
楽だったし、雨でぐしょぐしょになることもなく、(かなりいつも乾燥していたという
のです。)冬も穴はさむくないというのです。(もっとも穴で圧死したうさぎなどもい
ると思います。穴からでてこないというのが、死んでしまったということだったそうで
す。)
今は、糞がしっめて床にこびりつきます。子ども達の手にはおえず、週に1回(雨の日は
できませんが)ボランティア2人で床に水をまき、糞をこそげおとし、
大掃除をします。半日かかります。最初は排水口もなく、タオルで水をふき取りました。

排水口がないため、台風の時、小屋は水浸しになり、避難場所を作ります。
また、夜中に水をかきだしに行ったボランティアの人もいます。
あまりに大変なので、これまた、ボランティアの大工さんに小屋の壁に
1個所穴をあけてもらって排水口にしました。
 排水口も傾斜もないコンクリートの床です。
なんでコンクリートにしたのかと聞いたことがあります。
答えはそうすべきと生活科の手引きかなにかに書いてあったからということでした。
 現状では児童が世話ができる小屋ではありません。はやく児童が世話できるように
したいのですが、次から次へと問題がでてきています。
 うさぎさんは2つの小屋に合計31匹います。今まで毎年9月はうさぎがよく死んだ
という話を聞きました。今年はみんなそれなりにですが、元気なのでうれしいです。
避妊は獣医さんのボランティアでやり始めています。(せめて実費だけでも負担
するシステムがほしいので、市にその旨お手紙を出しました。答えは検討したい
ということだけで具体的なことは何も書かれていませんでした。)
 追伸
 やはり、31匹というのは多すぎです。もし、うさぎさんを大切に育てて
くださる方がいらしたら連絡お願いします。今年の3月以降に生まれた子が
19匹います。

    [2002/09/20 23:16:02]

お名前: 荻原 節子   

ボランティアで学校のうさぎのお世話をしています。
今年の3月くらいに小屋の下をコンクリートにしたとのことです。
今、こまっていることが2つあります。
アドバイスあったらお願いします。
・うさぎ小屋は下がコンクリートなので、おしっこでぬれてしまいます。
そこを走るせいか足裏に傷をつくっている子が急にふえました。
1年以上の子に多いのです。とても痛そうで手当てのしようがありません。
傷がひどい場合は抗生物質をのませるくらいです。
・冬対策、下がコンクリの冬は始めてです。どう防寒したらよいか。
下が土だった時は穴にはいればよかったのですが。

    [2002/09/20 21:58:17]
[2003/12/17 09:27:52]

お名前: 中川美穂子   
飼育舎の構造について

 以前からHP上や文部科学省とのマ二ュアル作成会議などあらゆる機会に
飼育舎の土床の不便さ
  ・繁殖管理ができない。(穴に潜るので管理できない)
  ・真菌やカビ、寄生虫などがはびこり、衛生管理ができない、
  ・必要な時に消毒ができない

 などを発信してきたため、現在コンクリート床に改造する学校が多く見られてい
る。

しかし、そのときに地域の獣医師への相談がないまま改築することが多くみられる。
それで、その注意点を理解しないまま 改築し、事情が改善されないことがしばしば
見られるので、学校の近くにいる獣医師の方に、近所に知らせていただくように
 御願いいたします。

 問題点
1、季節への対応
  コンクリーにしても、暑さ寒さを防ぐ手当てをしないままにしておくので、土の
中のですごしていたウサギが、障害を受ける。
 ・夏には、大きな落葉樹の下になるように飼育舎をつくるか、あるいは、ウサギだ
けでも涼しいところに昼間置くようにする。
 ・冬には、木製の巣箱が入れておき、防寒対策とする。
   中に藁を入れるとか、隙間風を防ぐとか、保温を考えるとかは、地域によって
必要性が異なるが、東京あたりでは、なにも入れなくても、過ごせるようだ。
 しかし、木材はベニアにしても厚い、ホルマリンなどの接着剤を使わないものにし
ないと、動物は入らない。合板はさけ、棚にするような木材を使う方が良い。入り口
の大きさも寒さを防げるように、ウサギの体の大きさと相談しながら、なるべく小さ
いほうが良い。
  

2、構造の欠陥
 学校でよく見られるのは 床の半分、あるいはほとんどコンクリートにしているの
に、一部を穴掘り用の土にしてあることである。ウサギは少しの土の部分からでも、
深く土中にはいり、コンクリート床の下いっぱいに巣をつくる。
 結局、土床の不便さはまったく解消されずに、土を変えることもできなくなる。

ウサギはコンクリートの下にいるため、捕まえることもできず、雄雌鑑別も必要な手
当てもできない状態である。
改善するには、コンクリートを壊さなくてはならないことを、覚えていて欲しい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(飼育舎のコンクリート化の場合の注意点)
・コンクリート床の一部分の「足休めの場」は、必ず10センチの深さにしてウサ
ギがもぐれないように、しかも尿などの水分は 下に浸透していくような、構造にす
る必要がある。
・厳しい気候の時期には、人が飼育舎で過ごせるかを考えて、対応すること、特に夏
は 緊急避難が必要なときがあり、冬は慢性の風邪を引き起こし 目から膿が出るよ
うな状態に陥って、いくら治療しても治らない、

 動物は飼い方ひとつで、健康にすごさせ、きれいな動物を子ども達に抱かせること
ができる。
また、心をかけて動物の世話をしている子は、いつも動物の健康に気をつけて、病気
の心配ばかりしていることを、忘れないでいただきたい。

 飼育でうれしいのは:動物が良いウンチをしたとき
 飼育でつらいのは:動物が死んだとき

 だと、彼らは口をそろえて、教えてくれます。

これは、赤ちゃんを育てているとき、おむつを覗いて、良い便を確認して
安心する、親そのものの気持ちだといえる、
動物は彼らにとって、大事な(我が子)になっているのだ、

-- --------------------------------ーーーーーーーーーーーーー
日本小動物獣医師会 学校飼育動物対策委員会 (動物介在教育支援) 
              副委員長 中川 美穂子
( お茶の水女子大学 子供発達研究センター 客員研究員)
   電話 0422−53−7099

「学校飼育動物を考えるページ」http://www.vets.ne.jp/~school/pets/
--------------------------------ーーーーーーーーーーーーー
[2003/08/15 16:44:04]

このテーマについての発言をどうぞ。
氏名
E-mail URL



記事一覧に戻る