記事タイトル:捨て犬猫を学校で飼育できませんか? 


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お名前: 中川美穂子   
地方自治体と樹医師会が関わる連携事業は、今年8月で、29県に渡り、96事例になり
ました。市区町村単位で数えるとカバーしているのは600をこえると思います。

 なお、どちらの獣医大学ですか?何年生ですか?多分男の方だと想像していますが、

今年、6月に麻布大学で話ました。また来年1月に日本獣医畜産大学ではなします。
 東京大学では、2年前に話をさせていただきましたが、学生さんが少ないので
全学年で聞いたようです。当分、およびはないと思います。

 なお、私どもは獣医師向けの情報を出していますので、直接ご連絡を下さい。

なお、本について、「学校飼育動物と生命尊重の指導」という本は、
校長、教頭先生向けですが、教育大学や獣医大学での教科書になると思っています。

 群馬県と新潟県の開業獣医師は、県獣から1冊づつ配付されたそうです。
 
[2003/08/16 16:23:14]

お名前: 獣医学生   
中川先生へ

大変丁寧に回答してくださりどうもありがとうございました。
先生のおっしゃる通り犬や猫は学校で飼うということに向かない動物なのですね。
動物を何のために学校で飼うのか?という目的が自分の中ではまだ漠然としていて
先日のような疑問が浮かんでいたのかもしれません。先日投稿してから学校飼育動物に
関わる地方自治体の様々な取り組みの様子を本ホームページなどで知ることができました。
自分の所属する大学ではそのような分野に関わる情報や教育カリキュラムがないので、中川先生のような方が特別公演などで来てくれたらいいのになあとも思いました。今度機会があったら先生の講演会に参加したいと思います。

先生の「学校飼育動物のすべて」という本を大学の図書館にお願いして蔵書にしてもらう
予定です。本が搬入され次第、読んでみたいと思います。そして、将来獣医として仕事を
していく上で学校飼育動物のような動物を通じて子供の教育に取り組める機会があれば、
ぜひ取り組んでみたいと思います。
[2003/08/16 14:33:12]

お名前: 中川美穂子   
投稿ありがとうございます

 学校で犬を飼うことのすすめは、
捨て犬に心を傷める方や、獣医師や獣医学生など犬の人への効果の大きさを
大事にする方がたから、しばしば出る提案です。

 これについて、私の「学校飼育動物のすべて」「みんなで育てよう学校飼育動物」
などに詳しくかいてありますが、
 犬の力も効果も多いのですが、学校への適用には難しいところがあります。

 飼い主が特定されないこと。。学校は夜無人になる。。。土日も無人になる。
 可愛がってくれた教師が、転勤してしまう。(長くて5年で転勤があります)

 犬は人と深くつながる動物ですから、誰が飼い主か、誰が責任を持っているかが
分からない、あるいは夜はひとりでおいておかれるなどの場合、精神的にたえられ
ない。かわいそうです、
 精神的に不安定になった犬は、人にとって危険になります。

 幼稚園で犬を飼育した事例が、私の「動物と子ども」に書いてありますが、
懐いていた教員がいなくなった後、お産をして、子犬見たさに押し寄せる子ども達
に牙をむくようになったメス犬がとても悲惨な状態に追い込まれていました、

すべてがそうではないと思いますが、とてもかわいそうで犬はやめてほしいです。
(猫もだいたい同じです。猫は結局家出するのが多いです)

中には小規模校などで、良い飼育事例がありますが、
多くは、ある特定の教員が自分の飼い犬を 職場に毎日つれてくるやり方です。
徳島で高校の先生が、これをして、とても良い効果を生んでいます。

また東京の私立の小学校のカウンセリングの担当教師が、自分で子犬を飼い、
カウンセリング室(特別に犬のいるカウンセリング室を用意するために、教師の
喫煙室を潰しました)に、犬用のベットを用意して、毎日一緒に登校しています。
先生はカウンセリングを助ける為に犬を飼っていますが、これも大きな効果を生んで
います。
 しかしこの場合、犬を子どもの近くにおいて、癒しや刺激を与えるいう効果はあ
りますが、
子ども達が、自分でこの犬の命に責任を持つところまでいきません。つまり面倒な
世話は他の人がしますので、教室でモルモットやうさぎ、ハムスターを飼うことに
比べて、得られないことも多々あるでしょう。

 なお、動物の気持ちを洞察して、庇うという訓練は、犬よりも、より要求がわかり
づらいモルモットやうさぎの方が、良いかもしれません。また犬をひとクラスごとに
飼うことは無理ですが、これらの種類の動物は可能でしょう。それだけ密接に
多くの子どもに世話をする大変さと楽しみなど刺激を与えられます、

これらの動物でも、十分に責任をもって動物を飼うことを教えることができます。

なお、全国の小学校数は約3万だそうです、東京1県の飼い犬の年間処分数より少し多
いくらいだと思います。全小学校で犬を飼っても、助けられる数はたいしたものではあ
りません。
珍しい動物を飼って飽きる人、アライグマやハクビシンが捨てられること、東京にはハ
クビシンが多くいるらしい、ヤンバルクイナが捨て猫に食べられる等 つくづく
日本では生物教育というか動物教育がなされていないと思います。

 人も動物の仲間で、同じように命と感性を持っているという視点がかけていると思い
ます。
そして、ちょっとした虫にもキャーキャー叫んだり、「かわいいー!」と「気持ちわる
い!」の間の少ない 極端な反応をしめすなど
  冷静に生物を観察する視点もかけていると思っています、
 
[2003/08/13 05:59:09]

お名前: 獣医学生   
はじめまして。私は九州にある大学の獣医学科6年生の学生です。
現在、地方公務員獣医を目指し就職活動中です。将来行政の獣医として
取り組んでみたいテーマに学校飼育動物と飼育放棄動物問題があります。
そこで、このようなHPにおいて熱心に活動されている中川先生はじめ、掲示板を
利用されている皆様に質問があり、投稿させていただきました。

現在、日本全国で年間に行政が飼育放棄や飼い主不明などの理由で殺処分して
いる動物は60万頭を越えると言われております。大変な数に上っていますが、
近年様々な分野の方々のご尽力の結果、その頭数は減少を続けているようです。

そこで私は考えたのですが、行政に保護され殺処分される動物を学校で引き取って
もらい飼育してもらうという体制を作ることができないであろうか?ということです。
学校に引き取ってもらう場合はある程度のしつけを行い、受け入れてもらう学校に
ついてもその受け入れ態勢をきちんと準備してもらうという前提においてです。
これによって、子供たちの動物をかわいがる心、捨てない心を育てることができ、
彼らが大人になった頃には動物を捨てる人が減り殺処分される数も減るのではないかと
思います。
しかし、犬や猫の場合寿命が10年以上あり飼育する側が引継ぎをうまく行えるのか?
など問題点も多々あるかと思います。

もし、すでにこのような取り組みがなされている地域、学校などがございましたら、
ぜひともその実際の状況を教えていただけないでしょうか?
よろしくお願いします。
[2003/08/11 13:18:57]

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