記事タイトル:新潟中越地震・動物への対応と学校の動物の状態について 


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お名前: 宮川 保   
全国の皆様

今回の中越地震に関しましては、大変ご心配をおかけしております。

新潟県獣医師会では、小千谷総合体育館に現地対策本部を設置し動物の相談窓口を新
潟県動物愛護協会、小出保健所・魚沼動物保護管理センターと協力し開設しておりま
す。主な業務は、動物の何でも相談、健康相談・応急手当、一時・短期・長期預かり
フード・グッズの配布等で、各避難所にも訪問し同様の活動を行っております。
長岡地区におきましても、さまざまな対応が現在行われております。

小学校のほとんどが避難所になっておりますので、学校で飼われている動物の状態も
かなり詳しく把握できています。小千谷、川口などの避難所を訪問し現地で聞き取り
調査を行った結果、幸い地震で直接被害を受け死亡した動物の情報は現在のところあ
りませんが、小千谷市でもっとも家屋の倒壊がひどかった吉谷地区の小学校で地震に
より飼育小屋が破損しウサギが逃げてしまったというお話を現地調査に行ったときに
校長先生からお聞きしました。動物の世話は、避難所の運営に各小学校の先生が当
たっておりますので、動物好きな先生がよく面倒を見てくださっているようです。人
が生きるだけでも大変なときなのに、とてもうれしく思いました。

今回の中越地震は、今までの地震とは異なり強い余震が長く続き、復興の兆しがなか
なか見られない点にあります。全体の家屋の倒壊数はそれほど多くは無いので救護施
設等に収容する動物の数は限られているだろうとの判断で、救護センターの設置はせ
ず、県内の動物保護管理センターと、動物病院で対応することとなりました。仮設住
宅は動物共生型となるようですが、避難所では屋内はペット不可なので、車やテント
での生活を余儀なくされ、エコノミークラス症候群で亡くなられた方もおられるよう
です。避難直後の2〜3日は、避難所で動物と一緒に生活しておられたようですが、
周りの方に迷惑をかけられないと言う飼い主さん自身の判断から、家においてきたり
車での生活を選らばれたりしたようです。ペットを飼っている方だけが利用できるテ
ント村を設営し仮設住宅ができるまでの対策もあれこれ考えられているところです。

外部からはもどかしく思われる点も多々あるかとは思いますが、新潟県の獣医師はが
んばっておりますので、いま少し見守りいただければと思います。

               新潟県獣医師会学校飼育動物対策委員長
[2004/11/08 09:34:40]

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